setohana_50t2
4 :1 2011/11/13(日) 03:37:43.76 ID:nIDoNcwo0
書き溜めてないし文才ないくせにやたら長いけど…。
吐き出したくて初めてスレ立てた。
読んでくれると嬉しいです
質問とかがあれば、最後に返します。

とりあえず、当時のスペック。

自分(18)
ゲイだかバイだかよく分かんなかった
フリーター
170ちょい

ヤーさん(35)
内縁の妻持ち
裏社会の人
180くらい



8 :1 2011/11/13(日) 03:40:13.13 ID:nIDoNcwo0
知り合いの会社が飲食店を始める事になって、バイトとして自分が誘われた。
飲食店で働いた事なかったし、面白そう+まかない目当てで入った。
店舗オープンまでは時間もあったし、それまでは内装の終わった店内の片付けとか、
新品の皿洗いとかメニュー覚えたりしてた。
タメでリア充の斉藤って奴が同期で入って、バイト初日で仲良くなった。
「帰り遅くなるんだったら俺が車で送るよ!」と言われ、終電気にしなくて済むって喜んでた。

斉藤君は次の日に飛んだ。

何でかは知らん。
その日は、最初にミーティングとスタッフ全員の顔合わせだった。
そして、出会いました。
ヤーさんに。



11 :1 2011/11/13(日) 03:43:57.77 ID:nIDoNcwo0
ヤーさんの第一印象は、目ぇ合わせたらしばき倒されそうな感じだった。
威圧感が半端なく凄いってか、無愛想過ぎて表情筋が逝ってるのかと思うくらい。
チキンな自分は、とにかく怒られないようにしよう体制が万全だった。
ヤーさんはチーフで、自分はホールだった。
その日も延々と皿とかコップを黙々と一人で洗ってて、脳内で(斉藤ェ…)とかほざいてた。
四角形のノーマルなスポンジで洗ってたんだけど、グラスが洗い辛くて。
目の前の蛇口にコップ用スポンジかけてあんのに、全く気付かんかった。
そしたら突然、ヤーさんがシンクに向かってコップ洗ってる自分の背中側から、ヤーさんの片手を回して一言。

「こっちの方が洗いやすいで。」

と、コップ用スポンジを取って渡してくれた。

「あっあはいっ!ありがとうござます!」

とっさに返事にしたけど、実際は冷や汗もん。
殴られると思ったもん。
厨房が狭いせいで、大人二人が通ろうとすれば完全に密着しないと通れなかった。
だから、スポンジも背中に手まwry



12 :1 2011/11/13(日) 03:48:49.04 ID:nIDoNcwo0
初日から一週間位経ったある日、制服に着替えてスタッフ全員に挨拶。

「おはよーございますっ!」

「おーおはよー!今日も皿洗いなんじゃね?w」

ばりのやり取りが出来るくらいに、店長・マネージャー・スタッフとも仲良くなってた。
だけど、チーフであるヤーさんだけはどうしても仲良くなれなかった。
てか、誰とも喋んないし笑わないし怖いし。
その日、自分が厨房からホールに出ようとした時に、丁度ヤーさんが厨房に入ろうとしてて。
ヤーさんにも挨拶したら、

「…おはようございます。」

テンション低っ!目ぇ座ってるし、てかやっぱ怖いおこの人ぉおお!!!
そんな感じの雰囲気が2週間位続いた。
店舗も無事にオープンして、オーダーとか通さんといかんし必然的に会話しないと仕事に支障出るから、
そういうのもあってか、ヤーさんも皆と普通に会話するようになってた。
て言っても、業務的な会話だけど。



15 :1 2011/11/13(日) 03:53:02.83 ID:nIDoNcwo0
で、いつの間にかヤーさんと楽しく会話出来るようになった。
そのきっかけはよく覚えてなくて、多分仕事していく内に自然と打ち解けたんだと思う。
一ヶ月も経つと、

「あっ、1さん!おはようございます!!!」

とニコニコ笑いながら挨拶しに来てくれるヤーさん。
あんなにぶっきらぼうでブスーっとしてた人が、笑顔で自分に話かけてくれる。
そのギャップが、純粋に凄い可愛かった。
(この人は不器用で好き嫌いはっきりしてる正直者なんだろうなー)と意味不に思ってた。
冗談言い合ったりも出来るようになったんだけど、疑問があった。
ヤーさんは、他の人達には見るからに愛想笑いしかしない。
自分よりも他の人達の方が歳近いし話合うはずなのに、自分とは仲良い先輩・後輩みたいな感じだった。
そん時は、他の人達とも仲良くすればいーのに位にしか思ってなかった。
実際自分はヤーさんの事を、誰から見ても頼れる兄さん的な存在だと思ってたし。

バイト自体もほんと楽しくて、料理長は好き嫌いの多い自分だけに特別まかない作ってくれたり。
会社の本社の人達は直接会うと厳しかったけど、本社での会議で「1の事褒めてた」って店長から聞いたり。
多分このバイトが楽しかったっていう大部分は、この時からヤーさんに惹かれてたのだと思う。
シフト表見て、(明日はヤーさんとシフト一緒かなー?)とか考えてたし。



16 :1 2011/11/13(日) 03:58:58.73 ID:nIDoNcwo0
ある日、厨房に入ってオーダー品持ってこうとしたら、ヤーさんが渡してくれた。
その時、制服の袖からチラッと刺青が見えた。
刺青もファッション化してきてるし、別に偏見とかは一切ないんだけど…。
ヤーさんに限っては、風貌が風貌なだけにやっぱその筋の人なんじゃね?と思わざるおえなかった。

次の日にバイトを紹介してくれた知り合いに会う事になって、たまたまヤーさんの話になった。
ヤーさんは昔からこの会社と繋がりがあったらしい。
その繋がりってのは、この会社の投資に携わってたみたいで。
でも詳しい事は知り合い自身も分かんなくて、その日も自分はバイトだったから直接ヤーさんに聞いてみた。
お客さんも落ち着いてきて、厨房でヤーさんと二人で話してた時。

「そいえばヤーさんて、何でここで働こうと思ったんですか?」

「何でって何で?」

「いやっ、求人に応募してきたようには見えなくてw」

「応募なんかせんわ(笑)ここの会社あるやろ?そこの幹部と元々知り合いやねん。」

「そうなんですか?」

「新しい店出す言うとって、ほんで料理する人おらんくて、見つかるまで俺がヘルプで入っとんねん。」

「そうだったんですか!」

「ここの稼ぎは全部家賃に当てられるしな(笑)」

「全部ですか!?」

ヤーさんは少なくても週5のオープン・ラストで入ってるし、チーフの役職ついてる…。
その稼ぎを全額家賃に当てられるなら、じゃあ生活費とかはどうしてるんだろ?と思った。
これ逃したら次また聞くのもなんだし、勢いでもう聞いてみた。



22 :1 2011/11/13(日) 04:14:30.71 ID:nIDoNcwo0
「じゃあ、本職ってあるですか?」

「普段は金融や。働かんくても、金入るからな。」

当時の自分は、金融って言われても銀行しか思い浮かばんかった。
でも、働かんくても金入るって何それ?美味しいね!!!
ヤーさん曰く、金融って言っても色んな業界があるみたいで、ヤーさんは会社の投資家の知り合い。(会社では幹部の役職って事になってるらしい)
で、その人から「飲食店開くから人手が見つかるまで働かんか?どうせ暇だろ?」って流れで今に至るらしい。
「働くのは道楽」と言うヤーさんを見て、別世界の人間なんだと実感した。
そう思う反面、ヤーさんの事をより知った気がして、もっと興味を持った。
でも、勝手にテンション上がって勝手に落ちる自分は、

色んな所に顔が利く=
知り合いが多い=
女の子のお店なんか数え切れない程行ってる=
女の子何人も抱える?

みたいな、そういう発想になって一人落ちてた。
ヤーさんに惹かれていた自分は、

自分なんかには何も出来ない。
ヤーさんにとっては、ただバイト先で知り合ったホールの奴って認識してるんだろうな。

と思ってた。



23 :1 2011/11/13(日) 04:20:19.60 ID:nIDoNcwo0
バイト先は、駅から出て目の前にあるロータリーを渡った目と鼻の先のビルだった。
だから、ビルの窓とか非常階段から駅方向を見れば、誰が誰か分かる位に近かった。
自分が駅から出て向かう途中にビルを見上げたら、窓から誰かが見てた。
ヤーさんだと直ぐ分かった。
いつもみたいにニコニコしながら、手招きとかチョコンって会釈とかしてた。
自分がビルのエレベーターに乗って着いた瞬間に、ヤーさんが目の前で待ってたり。
冗談で、自分が入れないように店のドアを開けれないよう押さえてたり…。
そんなのがしょっちゅうだった。
冗談やり合うっていうよりも、じゃれ合うって感じだった。

ヤーさんには完璧に惹かれてたけど、ブレーキかけてた。
ヤーさんにどんなにちょっかい出されても、ヤーさんはゲイだと思えないし。
ノンケに恋しても叶わないって分かってたし。
だから、(後輩として可愛がってもらってるんだ)と思い込むようにしてた。

でも、それだけじゃないんじゃないかって思い始めた。



25 :1 2011/11/13(日) 04:27:31.25 ID:nIDoNcwo0
店舗オープンから、三ヶ月目のシフトを渡された。
基本的に自分は固定シフトの終電上がりだったから、変動は無かった。
だけど、ヤーさんのシフトを見て驚いた。

ヤーさんのシフト…自分と全く同じシフトになってる…?

え?何で?いや、そんなはずはあばばっばb
同じ時間に出勤して同じ時間に上がれるってだけで、スキップっていうか天井に頭ぶつける勢いで
ジャンプしたかった。
だけど、べっ別にヤーはあんたと同じシフトにするつもりじゃなかったんだからね///
が一番有力だと思ってたから、平然を装ってた。
でも、気になるもんは気になるから聞いてみた。

「ヤーさん、シフト変わったんですねー!」

「だるいねん。オープン・ラストとか話にならんわ。」

(やっぱりそのせいだよね…。)
(でっでも、曜日まで一緒なのは何で…!?)

本来ならここで、「またまたぁ~そんなに自分と一緒に働きたかったんですねw」って返せたはず。
だけど、自分があまりにもヤーさんを意識し過ぎてムリポだった。



26 :1 2011/11/13(日) 04:39:57.92 ID:nIDoNcwo0
オープン当初から、ヤーさんは車で通勤してた。
隣県に住んでるらしく、オープン・ラストなら電車の方がまだマシじゃないのかな?と思ってた。
前に一度、自分が終電逃した時があって帰れなくなった時に、店長が自分を送れる人を探してくれた。
ヤーさんが車通勤してる事は皆知ってたから、店長が

「ヤーさん、1君送ってもらえない?
今日暇だから、一緒に上がっても良いよ!」

いやいやいやいや、無理無理無理無理無理!!!
送ってくれたらそりゃあ嬉しいけど、あんな密閉空間で二人っきりとか…恥ずかしくて無理だった。
そしたらヤーさん、

「ほんまですか。分かりましたぁー。」

へ!?ガチなの、これガチなの!?
フラグじゃない!?!?!?

まぁそんなに上手くいくはずもなく、帰り支度してる最中にお店が忙しくなってきて、結局ヤーさんは
上がれなくなった。
マネージャーに家まで送ってもらった。

ちょっと話は反れたけど、例え一緒に早上がりになっても、自分は終電・ヤーさんは車だったから
一緒に帰るって事はなかった。

でも、シフトが同じならちょっとでも一緒に帰れるかもしれない…。
もしかしたら便乗して車で…。
よーーーし、聞いてみよう!!!

「このシフトなら勤務時間短くなりますよね?そのまま車通勤なんですか?」

「車もしんどいからやめた。電車やで。」


きた。



28 :1 2011/11/13(日) 04:46:03.11 ID:nIDoNcwo0
※思い出しながら書いてるんで、時系列おかしくてごめんなさい(´;ω;`)

お互いに電車通勤だとしても、非常に残念ながらお互いに反対方向に帰らなきゃいけない。
それに終電上がりっていっても、最終電車まで2本位残ってたから、どちらかが残業する事もしばしば。
自分がちょっと残業してると、ヤーさんは

「あっ1さん!お先っす!んじゃ!」

って帰ってった。
(一緒に帰れるっ!一緒に帰れるっ!wktk)してた自分は、一気に(店長ェ…)に変わった。
ヤーさんも帰った事だし、もう最後の終電で帰ろうかな…と思って、着替えてお店を出た途端。

エレベーターホールで、ヤーさんが待ってた。
それも、自分が残業になる度に。

「遅いねん!!!」

って言う時もあれば、

「あっちゃうで、待ってないで。電話しとってん。」

って言う時もあった。
どっちが本当か分かんないけど、(ヤーさん好きです)って心で何回も言った。
自分が先に上がって、ヤーさんがちょっと残業する時も、自分も同じようなやり口で待ってた。

バイト終わってから、駅のホームに向かうまでは本当に幸せだった。
自分の最終電車の方が数分早いから、自分が残業の時は本当にギリッギリだった。
だから、急いで駅に向かおうとする自分のバックを掴んで。

「ちょぉ待ってやー早いねん!」

ってダダこねる姿が本当に可愛かった。
お互いが別々のホームに降りる時も、なぜか同じ立ち位置になるから、どっちかの電車が先に着たら
ヤーさんは相変わらずハニかんでチョコンで会釈してくれた。



29 :1 2011/11/13(日) 05:05:29.28 ID:nIDoNcwo0
シフトが一緒になり出した頃から、寝ても覚めてもヤーさんの事ばっかり考えてた。
何をしようとしても、ヤーさん中心の生活だった。
「明日が来るのが待ち遠しい」とクリスマス前の子供みたいに、毎日が幸せだった。
例え一緒になれなくても、このままヤーさんの笑顔が目の前にあるなら何でも良かった。

ヤーさんに、あんまり変に思われない間隔でバイト終わりとかにメール送ったりもした。
書き忘れたけど、連絡先の交換は仲良くなって直ぐに交換した。
自分がバイト休みで予定が入ってたから、前日にヤーさんと話して私物を届けてもらうって話になって
交換しましょーってなった。
ヤーさんは、笑いながら「他の奴らとは絶対交換せーへんで。」って言ってた。
携帯のプランもパケ放じゃないし、メールも大嫌いって念押されたのに。
メールの返事は、デコメとか絵文字入りで返してくれた。
ヤーさんギャップあり過ぎて、可愛すぎた。

その日のバイトは平日で、お客さんも全然入んなくて急遽自分がビラ配りする事になった。
ビラ配ってる最中も、窓からヤーさんが自分の事チェック+会釈してて、もうそん時は麻痺してた。
ヤーさんだから自分を監視するのが当たり前!みたいな。
ヤーさんは厨房任されてるから、本当は外に出ちゃいけないらしいんだけど、店長の目を盗んで
たまにヤーさんも一緒にビラ配ってくれた。



30 :1 2011/11/13(日) 05:18:57.95 ID:nIDoNcwo0
ある時ビラ配ってたら、急に雨が降り出した。
駅から出てくる傘持ってない人はタクシー待ちで、ロータリーまで渡ってこない。
傘さして帰ってる人は、両手が塞がってる人が多くてビラも渡せない。
小雨になるまでビル前で待機しとこうと思ってたんだけど、思いっきり雨に濡れてる。
もう店に戻ろうかなーと思ってたら、いきなり自分の所だけ雨が止んだ。
目の前は雨降ってるのに。
後ろ振り向いたら、ヤーさん無言で自分の後ろから傘さしててくれた。
ヤーさんの背中は雨で濡れてた。
驚きとかよく分かんない感情が出てきて、とりあえずヤーさんに

「えっ、どうしたんですか?」

って聞いた。そしたらヤーさん、

「いや、雨濡れるやん。」


この時、ヤーさんが自分の事をどう思ってるのか?って事に対して、モヤモヤしてた気持ちが吹き飛んだ。
ヤーさんがゲイだとかバイだとか、そんなのどうでもいい。

今までどんなにちょっかい出されてもブレーキかけてた自分だけど、もう無理だった。
今目の前に居るヤーさんを、自分は心から大好きなんだってきちんと認めた。
愛してた。



47 :1 2011/11/13(日) 13:01:25.82 ID:nIDoNcwo0
ヤーさんは自分と話してる時に、ハニかむっていうか照れ笑いする事が多かった。
だから傘の件があって以降、より一層その姿が目についた。
お互いに言わずとも、確実に「好き」っていう気持ちがそこにはあるんだと思った。

バイト中に、自分の染めたての髪を無言で撫でてきたり。
厨房に置いてある自分の携帯が鳴ってたら、わざわざ持ってきたり。
ヤーさんに作ってーって言われたから、ヤーさんに特別カクテル作ってあげたり。
お互いにスポーツ好きだったんだけど、その年の夏は忙しかったら、
「来年の夏は一緒にどっか行きましょーよ!」って言ってたりした。

口には出さなかったけど、自分は「同じ時間でに働きたい!一緒に居たいです!」オーラ出してた。
だけど、ヤーさんは入ってるシフトをたまに休む事があった。
そういう時はヤーさんから、「俺明日休みなったから。」ってメールくれた。

ヤーさんは確かに変化したけど、基本的にはやっぱり無愛想だし無口。
だけど、自分の前ではガキ大将みたいにはしゃいでた。

ただ、傘の件を境にヤーさんがたまに冷たくなる時があった。
一緒に笑ったりじゃれ合ったりした後に、一気に素っ気なくなったり。
その日もバイト終わりに、エレベーターホールで待っててくれたヤーさん。
いつもだったら冗談言いながら駅に向かうのに、ヤーさんに突然

「お前と話したないねん。」

って言われた事もあった。
(そんな事言うなら待たないでさっさ先に帰ってよ!)と脳内逆ギレの自分。

「何でそんな事言うんですかー!w」

って返した。



48 :1 2011/11/13(日) 13:17:10.03 ID:nIDoNcwo0
本当に冷めてるっていうより、浮ついてる気持ちを落ち着かせようとして正気に戻してる感じに見えた。
仲良くなればなる程、ヤーさんのその正気に戻そうとしてる姿を何度も見た。
これは後になって知るんだけど…。

シフトが同じになってすぐはお互いに逆方向の電車で帰ってたけど、自分が我慢出来なくなって、
理由付けて、ヤーさんと同じ電車に乗って帰る事が増えた。
ヤーさんの降りる駅に自分の友達が住んでたから、そういう時は友達の家に泊まってた。
ある日電車で帰ってる時、ヤーさんに

「1さん、明日も出勤やんな?」

「そうですよ~。」

「俺も同じ時間出勤やし、待ち合わせて一緒に行こか?」

「(…!!!)あー分かりました!」

で、降りる駅に着いて目印決めて、何時にそこで待ち合わせって話した。
一緒に帰って、一緒に出勤出来る…。
嬉しくてたまらんくて、多分ヤーさんにはバレてたと思う。

ヤーさんはその駅からチャリで家に帰ってるらしいんだけど、自分の友達の家の方が遠かったから、

「俺歩いて帰るから、チャリ借りてってえーで。」

ってチャリ貸してくれたりもした。
友達ん家のチャリ置き場には屋根がついてないから、雨降った時の事考えて、チャリ持って階段で
3階まで上がってた。
エレベーターついてないとこだったから、チャリ持って昇り降りすんのしんどかったけど、
ヤーさんのチャリって考えたら、雑に扱えないしチャリにすら可愛い///と思ってた。



66 :1 2011/11/13(日) 13:57:30.92 ID:nIDoNcwo0
自分はシフトが入ってる時は友達ん家に泊まってたから、そんな感じが続いた。
待ち合わせ5分前とかになると、ヤーさんから鬼電かかってきたりw
ヤーさんだけに鬼電かかってくると取立みたいで、若干怖かった。
一緒に帰って駅で別れようとした時、ヤーさんに

「この後暇?」

って言われて、流れで飲みに行く事に。
飲みに行く先々でヤーさんの知り合いばっかだし、一番ビビったのが繁華街に黒服さん達が
そろってヤーさんに会釈した事。
(えっ自分一緒に歩いてていーの?)って思ってたけど、ヤーさんは「後ろから付いてきとって。」って
言うだけで、自分は金魚の糞みたいな感じだった。

で、ある日混んでるバーに飲み行った時の話。
ほぼヤーさんの知り合いばっかりで、皆がヤーさんと自分の席にかわるがわる乾杯しに来た。
その内の一人にビッチが居た。



69 :1 2011/11/13(日) 14:05:34.03 ID:nIDoNcwo0
ビッチはヤーさんが若い頃から知り合いみたいで、

「やぁだあああ!ヤーじゃなあああい!」

ビッチはお酒に飲まれてた。
ヤーさんは、笑いながら軽くあしらってて、「今こいつ(1)と飲んどるからあっち行けや。」とか
普通に言ってた。
ビッチはそんなんで引き下がる訳もなく、ヤーさんにちょっかい出しまくってた。
自分はビッチの眼中に全く入ってなくて、ただヤーさんとビッチのやり取りを見てた。
ビッチが自分の存在に気付いて、声あげてヤーさんに質問し始めた。

「この子誰?」

「お前に関係無いやろ、あっち行けや。」

「え、てかヤーはこの子とどういう繋がりなの???」

「どんなんでもえーやろ!」

「なんでーいーじゃーん!教えてよーーー!!!」

「俺はこいつのファンやねん。」

「え、何ホモって事?」

「そうそう、オホモダチや(笑)」

「ヤーさん、ホモからモテそうだもんねーwww」

自分は、目の前でハハ…って苦笑する事しか出来なくて、ビッチどっか池って感じだった。
ビッチが自分をターゲットにして、急に昔話し始めた。



71 :1 2011/11/13(日) 14:17:20.64 ID:nIDoNcwo0
ビッチの一人舞台がスタートします。

「ヤーはね、昔っからね、モテたのよ。」

「もう駅がある地名には必ず一人ずつ女がいたのよーwww」

「そうよね?ヤーwww」

「ねぇねぇ!あの時の話覚えてる???」

「やだ、てか大分昔になるんだけどwww」

「ほらっ、あたしらさー」

ヤーさんにやたらボディータッチ激しいし、もう予想は大体ついてた。
ビッチとヤーさんが付き合ってたんじゃないかなって。
だから自分は、ヤーさんは自分の彼氏で、ビッチはまだ引きずってる糞ビッチ(元カノ)っていう
脳内設定にして、黙ってビッチの話を相槌うちながら聞いてた。
で、ビッチが「あたしらさー」って言いかけた瞬間、

「お前黙れや。」

ヤ…ヤーさん?

ヤーさんの顔見たら、怒ってる。
めちゃめちゃ怒ってる。



72 :1 2011/11/13(日) 14:21:48.32 ID:nIDoNcwo0
その顔見て、ビッチは何かを察したbut自分語りは止めたくないっぽくて、

「えっちょ、何、ヤー怒ってるの???」

「とりあえず、どっか行けや。」

「やーだー!ヤーの隣で飲むのー!!」

「お前、邪魔やねん。」

「別にいーじゃん、この子(1)もあたしと一緒に飲みたいって言ってるし!」(言ってない)

「誰が昔の話聞きたいねん。」

「え?」

「誰が昔の話聞きたいねんって聞いてるんやって。」

「いや、だから、この子に」

「こいつに俺の昔話する必要あるか?今の俺は昔の俺じゃないんやって。」

「…あ、ごめん。分かったーじゃああっち戻る!」

え、こんな意外とあっさり?
でも、ヤーさんの風貌(+お怒り中)でドスきいた声で言われたら、例えヤーさんに慣れてても
誰でもあっさり引き下がるなと思った。
ビッチは他の客にも絡み始めて、きゃーきゃー言ってた。
で、ヤーさんは自分の方向かって一言。

「…ごめんな。」

初めて、ヤーさんに謝られた。



75 :1 2011/11/13(日) 14:32:42.06 ID:nIDoNcwo0
ビッチ乱入のせいで、ほろ酔いの自分のメンタルが崩れかけてきて。
とりあえず、友達ん家に帰りたかった。だからヤーさんに、

「あの、明日朝から予定あるんで、先に帰ってもいいですか?」

「は?ほんまに言ってる?」

「ほんまですw」

「あの女(ビッチ)の事で怒ってるんと違う?」

「え?何でですか?」(少しはあるけど…)

「ほんならえーんやけど。駅まで送るから待っといて。」

「いやっ!大丈夫です!本当にここで大丈夫です!」

「道分からんやろ?」

「大丈夫です!」

「(ビルの)下まで送るわ。」

送らせるのは阻止しようと思った。
一人になりたかったから。
で、そのビルは非常階段が螺旋状になってて、ヤーさんは階段で下まで降りようって言ってきた。
先に自分が降りて、ヤーさんはすぐ後ろから降りてきてた。

そのビル自体がお洒落だったんだけど、非常階段もムード満々だった。
見下ろすと繁華街のネオンが広がってるし、照明がオレンジ色だった。
お互い軽くお酒飲んでたから、階段を降りれば降りる程鼓動が早くなってた。



77 :1 2011/11/13(日) 14:46:36.36 ID:nIDoNcwo0
ヤーさんが後ろから、

「明日朝早くから何すんの?w」

「いや…色々ですw」

的な会話を階段降りながらしてたんだけど、ヤーさんがゴニョゴニョ喋ったから聞こえなくて、

「何ですか?」

って振り向いたら、目の前にヤーさんの顔があった。
ヤーさんが自分を見下ろす感じだったけど、シーン的にフラグだった。
もっと長く感じたけど、お互いに5秒位無言でずっと見つめ合ってた。
ヤーさんの顔はちょっと赤くなってて、口元が緩んでた。
お酒入ってるからヤバいと思ったんだけど、言葉にはすぐ出すくせに行動には出せない自分は、
無言でまた階段降り始めた。
ヤーさんも、一呼吸置いてからまた降り始めた。

で、無事にビルの下に付いて

「今日はありがとうございました!」

「えーで、気をつけて帰りや。」

「はい!あんまり飲み過ぎないでくださいね!」

「大丈夫やって(笑)」

こんな感じで別れた。
ヤーさんはさっき怒ってたのが嘘のようにハニかんでて、自分も顔が熱くなるが分かった。
てか、友達ん家について風呂入ってる時に、階段での事思い出して恥ずかしさで死にそうだった。



78 :1 2011/11/13(日) 14:55:30.38 ID:nIDoNcwo0
それから頻繁に一緒に飲み行くようになって、自分がバイトじゃない日とかも連絡がきたりする事もあった。
一緒にご飯食べに行ったら、オーダーした物を自分が取り分けて、ヤーさんに渡して…って感じだった。
ヤーさんは「好きなもん食べや。」って言ってくれたから、ヤーさんに「これ頼んでもいいですか?」って
聞きながら頼んでたけど。
そうやって聞いてるのに、ヤーさんは「俺これ嫌いやねんw」って言いながら食べてた。
傍から見れば、ヤーさんと自分はどう映るんだろうと思ってた。

で、ヤーさんの職場?とかヤーさんだからこそ行ける場所にも色々連れてってもらった。
ある時一緒に道歩いてたら、舎弟だかなんだか分かんない人がヤーさんに話しかけてきた。

「ヤーさん!今日来るんすか?」

「行くで。」

「そうなんすか!」

「調子どうなん?」

「ぼちぼちですね!あってか、彼女さんも一緒に来て下さいよ!」

そう言って、自分に手招きしてきた。
まず自分男だし、彼女じゃないし、あうあうあーになってたら

「いや、こいつ男やし。」

ってヤーさんが言ってた。
その一言で、一気に現実に戻された。
やっぱり自分が男である以上、ヤーさんにとってもただの男。
恋愛対象でも何でもないんだなと思った。



83 :1 2011/11/13(日) 15:18:00.95 ID:nIDoNcwo0
あと、ヤーさんには長年同棲してる彼女が居るってのは、連絡先交換した時ぐらいに聞いてた。
だけど、自分が勝手に萌えるのは許されるよね?だったから、彼女が居るって事はどうでも良かった。

その頃からは、店長とか知り合いとかに「ほんと1とヤーさんて仲良いよね。何で?」って聞かれる
ようになってた。
一番厄介だったのは、ヤーさんと元々知り合いだった会社の幹部。
本社でも、自分とヤーさんが怪しい位に仲が良いって話が出てたらしく、ヤーさんの耳にも入ってた。
だけど、ヤーさんは寧ろ「俺と1こんなに仲良しなんやで?えーやろ?」みたいに構えてた。

それ以降のバイト絡みははしょるけど、相変わらずヤーさんとシフトは同じ。
たまたま自分がバイト休みで、隣県に向かおうとしてボックス席の車両に乗ってた。
んで、バイト先の最寄り駅に着いたと思ったら、自分の座ってるボックス席のホームにヤーさんが立ってた。
狙ってたかのようにまんま同じ位置。(ボックス席の窓の目の前にヤーさんが立ってた)
それにはヤーさんも驚いたみたいで、「え、なんなん?狙ってたん?(笑)」って乗車しながら言ってきた。

車内はガラガラで、ボックス席だからヤーさんが座るとしても自分と向かい合うようにして座るだろと
思ってたら。
ヤーさん、隣に座ってきた。
向かい側の席思いっきり空いてるのに。



84 :1 2011/11/13(日) 15:25:28.68 ID:nIDoNcwo0
偶然なのか運命なのか分かんないけど、絶対会う確立低いだろって駅のホームでバッタリ会ったり。
街中でヤーさんにバッタリ会ったりする事も多かった。

で、月日が流れバイトも半年立った頃。
自分はバイトを辞めようと思ってた。
自分が勤めたいと思ってた会社から話を貰って、転職する事に決めた。
辞める一ヶ月前に店長に言って、辞めるまでの一ヶ月は「ヤーさんと働けるのもあと数日」って
悲しんでた。
ヤーさんの耳にも入ってたと思う。

辞める一週間前位、出勤して着替えてたら店長とマネージャーが傍でミーティングしてた。
聞く耳立ててた訳じゃないんだけど、

「ヤーさんと1君、一緒に辞めるからねー。どうしようか?」

え?一緒に辞める???
店長にもマネにも二人は怪しまれてたから、てか怪しまれても普通に仲良いだけなんだけどね。
ヤーさんが出勤してきたから、聞いてみた。

「ヤーさん、ここ辞めるんですか?」

「辞める。」

「何でですか?」

「1さんも辞めるんやろ?」

「え…辞めますけど…。」

それ以上、話が続かなかった。
ヤーさんに自分が男だって再確認させられたあの時から、また気持ちにブレーキかけるようにしてたから。



87 :1 2011/11/13(日) 15:33:00.94 ID:nIDoNcwo0
バイトラストの終わり。
店長とかマネとかスタッフに、「ご飯食べられなくなったらいつでも戻っておいでよ!」って言われて、
ヤーさんとの出会いにも皆との出会いにもなんか感動して、泣きそうだった。

でも、このバイトは極力辞めたくなかった。
バイトを辞めてしまえば、ヤーさんとの接点が消えてしまう。
今は、バイトがあるからこそヤーさんの顔を毎日のように見れるし。
ヤーさんも辞めてしまえば、それこそお互いがまた別々に生活する。
だけど、折角の転職のオファーを逃してしまえば、次いつくるか分かんない。
本当に悩んだけど、ヤーさんの連絡先を知ってる限り縁が切れる事はまずない!と思ってたから、
決断した。

で、一応最後だからって事でいつものように、ヤーさんと同じ電車に乗った。
その時は、ヤーさんと飲みに行くって決めてたから、普通に飲みに行った。
ヤーさんにはヤーさんの友達を何人か紹介してもらったから、その時は自分+ヤーさんグループで飲みに
行った。

自分は言えば知り合いがヤーさんしか居ないから、遠慮してた。
そういう自分をヤーさんは気遣ってくれた。

ヤーさんの友達にも、

「何?君(1)って、ヤーの事好きなの?」

「えーこいつだけは止めとけよwww」

って茶化された。



88 :1 2011/11/13(日) 15:40:43.45 ID:nIDoNcwo0
今思えばだけど、あの時確かにヤーさんと自分は仲良すぎる位に仲良かった。
だから、ヤーさんには彼女居たし女の子いっぱい知ってるから、自分がヤーさんに一方的に片想い
してるって周りから見られてたと思う。
でも、そこで「えwホモなのwww」ってファビョるのはビッチ位で、他の人達は
「ヤーだけは止めとけよー」って笑いながら茶化す人ばっかりだった。

バーで飲んでて、ある話をしてた流れでヤーさんから言われた。

「何でお前女じゃないん?」

これはマジでダメージ受けた。
自分の事否定されてるって思ったし、自分は男だから女だからとか性別で判断したくなかったし。
純粋にヤーさんの事は尊敬してて、憧れてた。
まぁ、それが恋に変わっちゃうんだけど。
酒も入ってたし、いつも以上にストレートな会話してたからしょーがないかもしんないけど。
そういう風に問われても、どう答えていいか分かんなかった。
だから、笑ってた。

でも、この時から沸々と想いが沸いてきた。
女になれば、認めてくれんの?って。



90 :1 2011/11/13(日) 15:48:59.15 ID:nIDoNcwo0
ヤーさんに会うには、何かしらの口実みたいなのがあった。
バイトの帰りが一緒とか、チャリ返しに行くとか。
その延長戦上で、飲み行ったりご飯行ったりしてた。
ヤーさんには止められたけど会いたかったから、雨降ってる中チャリ返しに行った時もあった。
その時はヤーさんが知り合いのお店に連れてってくれて、新品のタオルとか飲み物とかくれた。

ヤーさんからはチャリを借りてたから、バーで飲んだ次の日に返しに行く事になった。
このチャリを返してしまえば、ヤーさんに会う口実はなくなる。
だから返さないでおこうかとも一瞬思ったけど、結局いつ返しても結果は同じ。

自分は、ヤーさんの言葉でダメージ相当食らってた。
好きだけど好きって言えない。
ヤーさんを好きになればなるほど、自分が男である事に劣等感を抱いてしまった。

チャリ返したら、迷わず帰ろうって決め込んでた。
勿論ヤーさんは、「この後予定ないん?」ってニコニコしながら聞いてきたけど、
「あります。」って答えた。
そう答えた瞬間、ヤーさんの態度が一変した。



92 :1 2011/11/13(日) 15:55:34.51 ID:nIDoNcwo0
「あ、そう。ほな、さいなら。」

って一瞬で冷めた。
冷めたっていうか、怒ってる。
一緒に居たいし、もっと色んな所行きたいし、ヤーさんの笑顔見てたいし。
予定なんかねーよ!!!って心の中で叫んだ。
でも、そのまま飲み行っても浮かない顔になりそうだし、ご飯も美味しく食べれないと思ったし、
ヤーさんにはまたすぐ会えると思って、とりあえず今回は帰ろうって決めた。

「すみません、今日はちょっと~w」

「ほな、気ぃ付けて帰りや。」

やっぱり怒ってる。
別れ惜しむのも嫌だったし、ヤーさんはヤーさんで友達と飲んでる最中だったみたいだし、
ヤーさんにばいばいして背中向けて歩き出した。
少し歩いた所で、あからさまに見えないように振り返ってみた。

繁華街の中で、一人ぽつんって立つヤーさん。
下向いて、悲しそうな顔してた。

ヤーさんは、これで自分に会うのが最後って分かってたんじゃないかなって。



116 :1 2011/11/14(月) 00:15:49.73 ID:9pGa6VBA0
ヤーさんと別れた後、友達ん家に帰ってボーッとしてた。
その姿を見た友達に、こう言われた。長くなるけど、

「あたしが思うに、ヤーさんて愛情表現がある意味下手なんだと思う。
だけど、ヤーさんはヤーさんが本当に好きな人にはすんごい優しいでしょ?
あたしはヤーさんに会った事ないし知らないから、一概には言えないけど。
でもこれだけは言える。
ヤーさんは、恋愛感情とは抜きにしてあんたの事を人間として凄く好きなんだと思う。
てか、好きじゃないとここまで続かんでしょ?
そんだけ歳も離れてるし、生きてきた世界も違うのに、ただ価値観が合うだけじゃないって。
それに、もしヤーさんがあんたに恋愛感情を持ってるとしたら、
あんたよりもヤーさんの方が、必死にブレーキかけてるんだと思うよ。
あんたに恋心抱いてるけど、絶対それを認めようとしない。
あんたはセクシャリティーを自認してるけど、ヤーさんはその壁で苦しんでる。
だからあんたに冷たくしたり、あんたがどっか行くってなったらなぜか怒る。
ヤーさん自身分かんないんだよ。どうしたらいいか。」


…。

「うーん…そうなのかな…。うーん。」


泣いた。
友達に抱きしめてもらいながら、ワンワン泣いた。
ヤーさんの事を好きになってから、胸がきゅーってなるとよく泣いてたけどw

どうせこれから会えなくなるなら、嫌われてもいい。
ヤーさんにメール送る事にした。



118 :1 2011/11/14(月) 00:25:53.79 ID:9pGa6VBA0
友達から言われた言葉は鮮明に覚えてるけど、自分がヤーさんに送ったメールの内容は
鮮明に覚えてないから要約する。

「あの職場に入って、ヤーさんに出会えて本当に良かったです。
今までみたいには会えなくなるけど、たまには飲みとかご飯行きたいです。
いや、てかヤーさんに会えて本当に嬉しかったです。
もっと一緒に居たかったです。」

もうちょっと長く書いたんだけど、好きとは絶対言えなかった。
だから、最大限に伝えられる言葉を選んで選んで送信した。
すぐ返事きた。

「お疲れ。ほんまに楽しかったで。これからも応援しとるから、頑張りや!頑張れ、1!」

これで良かったんだと思えた。



121 :1 2011/11/14(月) 00:38:22.40 ID:9pGa6VBA0
それから、ヤーさんとは連絡とらんかった、
ヤーさんの事引きずりながら、転職の手続きして、会社のすすめで引っ越す事になった。
会社が近いって事で、第一候補としてヤーさんの住んでる隣県に住む事になった。
それに、引っ越しった事でヤーさんにメール送れるかなって考えてた。
会う口実の次は、メールを送る口実に悩んでた。

メールしても返事は返ってこない前提で、送信。

「お久しぶりです!元気してますか?
実は、あれから転職に伴って引越したんです!
しかも、隣県に(笑)
て事で、また時間合ったら飲み行きましょうね!」

10分位で返事が返ってきた。

「どこなん?」

「あっ、えーっと○○町?って所です!」

「は?ほんまに?俺、その隣の○○町やねんけど!」

「え!?!?マジですか!?!?」

まさかの引越した所が、ヤーさんの住んでるであろう所まで100mもなかった。
自分は嬉しかったけど、ヤーさん的に嫌なんじゃないかって思った。
因みに、分譲マンションだらけの地域だったから、多分ヤーさん家もマンションだと。



123 :1 2011/11/14(月) 00:58:30.71 ID:9pGa6VBA0
そして、せっかく近場に住んでたのに一度も会わなかった。
メールのやり取りも、引越しの報告をして以来しないようにしてた。
ヤーさんみたいな人をマンションの近くとか、道端で見た事もあったけど。
スルーしてた、恥ずかしくて。
いざ会わなくなると、アクションを起こすのに臆病になってた。
それに反して、ヤーさんへ想いは余計に増していった。

それから半年が経った。
自分は成人式の為に、田舎に帰省した。
飲み会では、仲良い女子とお互いの恋愛話にヒートアップして。
ヤーさんの事も思う存分話したw

補足だけど、親族も兄弟も同級生全員も自分がゲイだって知ってる。
昔から女っぽかったから、「彼氏が居てもおかしくない奴」と思われてた。
こういう部分が現実的にありえねーと思われるかもしんないけど、実際そんな環境で生きてこれた。
環境や境遇、あと周りの人達には本当に感謝してる。
冗談で「おいオカマ!」って呼ばれる時もあったけど、学生時代にいじめもなかったし、寧ろ皆
仲良くしてくれた。

ホモフォビックな人も確かに居たけど、

「今まで偏見持ってたけど、お前のおかげで同性愛とか気にしなくなった。」
「今まで毛嫌いしてたけど、テレビとかでオネエとかNHが出るとチェックするようになった!」

って後から言われて、その時おかんにマジで感謝した。
こんな自分に生んでくれてありがとうって目の前で言ったったw



126 :1 2011/11/14(月) 01:04:41.30 ID:9pGa6VBA0
成人式が終わって戻ってきた。
飲み会で、女子に「ヤーさんにちゃんとメールしなよ!」って怒られたから、
成人式の報告もメール送る口実になると思った。

ある作戦を練った。
でも、チキンな自分は決行すんのにはシラフだと無理だった。
だから、酒で勢い付けて決行。

成人式の写真を添付して、メール送信。
メールの内容は、「成人式終えましたー!」みたいな感じだったはず。




携帯が鳴った。
え?
この曲、ヤーさんのメール指定着信音じゃない。




電話じゃん!!!!!!!



129 :1 2011/11/14(月) 01:12:23.30 ID:9pGa6VBA0
あ、あと似てる芸能人で名前挙げたけど…。
ヤーさん時代にお世話になった友達曰く、自分は声と全体的な雰囲気は土屋アンナっぽいらしい。
男だけど、ボーイッシュな女に見えるって表現が一番ベストだって。
それってただの男やんと思うんだけどw



132 :1 2011/11/14(月) 01:24:25.33 ID:9pGa6VBA0
ええええ電話とか無理だしふじこ状態だったけど、出た。

「も…もしもし。」

「1さーん、何してはんのおおお???」

(えっ酔っ払ってるしw)

「いや、とくに何もしてませんよ!」

「お前何でそんなに綺麗なん?」

「…へ?」

「今何してんのー?」

(ループwww)

「いや、何m」

「俺飲んでるんやけど、来ぃやー。」

「いや、ちょっと…。」

「家おるん?」

「居ますけど。」

「ほんなら、今から行くわ~。」

「は!?へ!?無理です!」

「どこにあるんー?ftgyふじこlp…。またかけるわ~!」



これフラグ?



136 :1 2011/11/14(月) 01:36:10.13 ID:9pGa6VBA0
(明日仕事だし、ヤーさん酔っ払ってるし、絶対家とか来させんし!!!)

とか思いながら、部屋の掃除済ませて布団に包まってたw
結局ヤーさんから電話はなくて、気付いたら朝。
でも、その日は終始ニヤニヤしてた。
だって自分からは好意的な事はよう言わんヤーさんが、あんな事言ってくれた!
もうそれだけで生きていける!!!

…まぁ、一週間ももたなかったけどw

やっぱり久しぶりに声聞くと、会いたくなった。
でも、今会っても進展する事なんかない。
それに今の自分のままで会いたくない。
ヤーさんの言葉が引き金で、男である自分に劣等感は持ち続けてた。
保障なんてどこにもないのに、自分が女になればヤーさんと幸せになれる可能性が高くなるって
信じてた。

決意した。



138 :1 2011/11/14(月) 01:46:12.70 ID:9pGa6VBA0
仕事を辞めて、何の知識もないまま、ニューハーフの世界に飛び込んだ。
ヤーさんを想って。
当時はヤーさんに溺れ過ぎて、考えが浅はかだった。

でも、近場にあるニューハーフのお店には勤めたくなかった。
逃げ場を作ってしまいそうだったし、中途半端な状態でばったりヤーさんに会いたくなかった。
だから、ヤーさん家のご近所だったマンション引き払って、家具も電化製品も全部売り払った。
元々持ってた男物の服やアクセを見たら、自分が男だって認めるような気がして全部捨てた。
ていっても、ユニセクロスな物しか買わなかったから、男っぽいものじゃなかったんだけどね。

旅行バック1つとスーツケース1つの荷物のまま、夜行バスで向かった。
向かった先にも友達が住んでたから、少しの間は友達の家にお世話になった。
ヤーさん絡みで、友達にはなんべんもお世話になった。ありがたい。

色々探し回って、ニューハーフラウンジで働く事になった。



141 :1 2011/11/14(月) 02:02:32.08 ID:9pGa6VBA0
そのラウンジは、結構有名な所だった。
働いてる先輩何人も、NH特集のテレビとかに出たりもしてたし。

出勤前にヘアーメイク行って、ショーもあったから、定期的にショー練もあった。
どの水商売も上下関係あるし厳しいのは知ってたけど、とくにニューハーフはガチで厳しいって聞いてた。
だから、マジ怖かった。
予想に反して、ママもどの先輩もすんげー優しかった。気遣ってくれた。

ニューハーフの人って綺麗だなーってイメージしか無かったけど、
「綺麗で当たり前!女より女で居なければ価値無し!だって元は男だから!」って言われて納得した。

初めての水商売で、初めてニューハーフの業界だった。
右も左も分かんなくて、もうこの時点でヤーさんの為にって思いよりも毎日の仕事に必死だった。
お店の立地も良かったし、お客さんも良客ばっかりだったから、思いのほか売り上げた。
お客さんとかに、

「また何でニューハーフになろうと思ったの?」

ってよく聞かれたけど、ニューハーフになるんじゃないんだよね。
身体だけ間違えて生まれてきたから、本当の身体に戻すんだよね。
だから、「女になりたい。」じゃなくて「本当の性別に戻る。」だと思った。
これは、先輩を見て思った事。



143 :1 2011/11/14(月) 02:16:09.49 ID:9pGa6VBA0
店に慣れていく程、化粧も上手くなったし女物の服とかアクセを身に着けるようになった。
初めてヒール履いた時は生まれたての小鹿みたいだったけど、綺麗に歩けるようになった。
あと、仕草も喋り方も磨いた。
逆に慣れていく程に、自分の意志の弱さとバカさ加減にうんざりした。

毎日、先輩からニューハーフ業界のいろはを聞いては勉強。
でも、どんな話を聞いても「自分がいつかこうなる!」って実感が全然沸かなかった。
ある時、仲良くしてた先輩が「いよいよ玉抜き(去勢)するんだ!」ってwktkしながら言ってきた。

「マジすか!おめでとーございます!!!」

って答えたと同時に、自分には玉抜きや性転換する意志があるか?って自問自答。
女性ホルモン摂取するだけで肝臓にダメージあるのに、毎日浴びるようにお酒。
睡眠時間削ってショー練して、週一の休日はお客さんとご飯+他店回り。
どんな仕事だって大変だと思うけど、身体に鞭打って働いてる先輩達。
それをずっと続けて、本当の性別に戻す為に頑張ってる。
何年かかるか分かんないって言ってる人もいた。

悩んで、結局出た答えは…自分にはその意志がなかった。
だからこそ、一生懸命自分に教育してくれる先輩達に、心底申し訳ないと思ってた。
その内、出勤する度に辛くなってた。



146 :1 2011/11/14(月) 02:29:28.26 ID:9pGa6VBA0
思い切って、ママに相談する事にした。
開店前にスタッフルームにママを呼んで、悩んでる事をぶちまけた。
解決策とか実体験を話してくれるかもって思ってたけど、自分が甘かった。

「あんたはそんな意志でこの業界に入ってきたの?ふざけてんの?
この業界にいる人間には、家族に絶縁されても本当の自分を取り戻す為に、
血を吐きながらでもやってんだよ。
周りに否定されようが、ボッコボコにされようが、自分らしく生きていく為に、
必死にこの業界で働いてんだよ。
あんたは、何のためにこの業界に入ってきたの?
中途半端な意志で働けるとでも思ったの?
だったら、もう辞めちまえ。さっさと店から出てけ!」

正論過ぎて、弁解の余地すらなかった。
でも、すぐに決断出したくなくて、

「辞めるのは、もう少し考えさせていただけませんか?」

って言ったけど、

「いらん!お前みたいなやつはいらん!荷物まとめて、さっさと出てけ!」

そのまま、ママは出てった。
放心状態だったけど、ほんの少しだけホッとする自分がいた。
それでもまだ続けたいと思うなら、ママを引き止めてでも、お願いしたと思う。
でも、出来なかった。
ママの言うとおりだから。



148 :1 2011/11/14(月) 02:38:41.86 ID:9pGa6VBA0
開店直前の全体ミーティングでママが、

「1はこの時点でお店辞めることになりましたー。はい、1から一言!」

先輩達は、

「へ!?」
「えー!?!?!?何で!?!?!?」
「1ちゃん、本当なの!?!?」

って感じだったし、入店の自己紹介みたいなノリのママだし、何言えばいいか分かんなかった。
だけど、自分が悩んでた事を全部話した。
それと、意志もないのに先輩達を振り回してしまった事を、一人ひとりに謝った。

先輩達は終始無言だった。
泣いてる人もいた。

ママに、「さっさと店から出てって。」って言われて出た。

涙でグチャグチャになったメイクと、ドレスとかヒールの大荷物を抱えて、駅前で座ってた。
なんか知らないけど、(おかん…ごめん)って思いながら泣いてた。



152 :1 2011/11/14(月) 02:46:40.53 ID:9pGa6VBA0
で、次の日には先輩達からメールとか電話の嵐だった。
大部分は、

「戻ってきて!!!」
「ママがあんな風に言ったのは、1に期待してた分悔しかったんだよ。」

あんなんで辞めた自分をこんなに気遣ってくれる先輩方に、頭上がんなくて。
電話口で謝りながら、土下座してた。
でも、何言われても戻りたいとは思えなかった。
ニューハーフの業界に戻るなら、入店前に玉抜きしてから戻ろうと思った。
自分の甘えを消す為と、もう戻れなくする為に。

それから、少し経ってママからメールがきた。

「1へ。
元気にしていますか?
辞めたからといっても、そこら辺をフラフラしてるんじゃないよ。
ちゃんとしなさい。
あんたなら、どこででもやっていける。
あんたらしく生きていける道を、ゆっくり見つけなさい。」

ママって、本当に凄い。



163 :1 2011/11/14(月) 03:06:01.57 ID:9pGa6VBA0
ちwヤーさんの出番ないwww

それから、たまにママからメールきたりしてた。
今でも先輩達と連絡取り合ってる。
でも、自分が辞めた後に立て続けに先輩が他の店に移動したり、辞めたりしたらしい。
だから、もしかしたらママなりに「いつ戻ってきてもいんだよ。」って遠回りのメッセージ
だったのかなって思ってる。

自分が辞めた後に、立て続けに人が辞めてくってのはずっと続いてるw
前の仕事は自分が辞めてすぐに3人辞めたって聞いて、なんか悪い事した気がしてるw
悪い運でも持ってんのかなー。

ニューハーフ業界は辞めたけど、純粋に水商売は好きだった。
昼夜逆転の生活もなかなか直せなくて、ショットバーで働く事にした。
あ、こん時もまだヤーさんの所に戻ってないよ。

そこから、色んな出会いがあるわけです。



165 :1 2011/11/14(月) 03:17:38.83 ID:9pGa6VBA0
案の定、ヤーさんの存在はでかかった。
まず、好きなタイプってのがヤーさんだったから。
ヤーさんに似た人じゃないとその気にならなかったし、例えヤーさんみたいな人に声かけられても、
最後の最後で「やっぱこいつヤーさんじゃねー!」ってなった。
そりゃ当たり前。
それに、ヤーさんと付き合ってたわけでもないのに、ヤーさんと声かけてくれる人とを比べてた。

ラウンジで勤めてる時にも彼氏?っぽい人が居たけど、見せかけ野郎だった。
こいつは置いといて。

で、ショットバー勤めて3ヶ月くらいして、正式な初彼氏が出来た。
ヤーさんに対して実現出来なかったもの全部、糞重い恋愛感と一緒に彼氏に押し付けてた。
勿論、フラれる。
彼には、本当に悪い事したと思ってる。

ヤーさんと彼氏を比べてる自分が嫌でたまらんくて、でもヤーさんの存在が消えなくて。
彼氏の事は勿論好きだった。
ヤーさんに対して、好き通り越してファンだった。
だから、ヤーさんっていう存在は永遠に心から消えないんだろうなって思ってた。



166 :1 2011/11/14(月) 03:29:13.52 ID:9pGa6VBA0
ヤーさんとは、三ヶ月に一回くらい連絡取り合ってた。
ヤーさんと会わなくなってから1年以上経ってたから、変に意識する事もなくなった。
だから、「今度帰ったら飲み行きましょー!」とか普通に送れた。
ヤーさんは相変わらず、

「元気してんの?飲み行こか!帰ってきたら、連絡して!」

可愛いデコメと一緒に返事してくれた。
やっぱり、ヤーさん可愛かった。

正直、彼氏が居た時にもヤーさんとは連絡取り合ってた。
これって浮気になるかも…って思ってたけど、好きって感情は彼氏にあったし、
ヤーさんに対しては、先輩として尊敬し続けてたから。

ヤーさんは、自分に「人を愛する」って意味を教えてくれた人だった。
恋愛もろくにしてないくせに、何が愛するだよタコって感じだけど。
でも、ヤーさんの為なら死ねると思った。
命代えてでも、ヤーさんを支えたいと思った。
ヤーさんの為なら、どんなに手が汚れても助けたいと思った。

学生時代にも恋愛はしてきたけど、それとヤーさんへの感情は比じゃなかった。
思いっきり喜んで、怒って、悲しんで、楽しんで。
誰かの為に思いっきり泣けて、声聞くだけで・目が合うだけで心臓が飛び出る程にバクバクなる。

全部ヤーさんに学んだ。



167 :1 2011/11/14(月) 03:38:46.22 ID:9pGa6VBA0
誤字と言葉の使い方おかしくて、すまぬ。。。。


ヤーさんを忘れられない理由の一つに、写真がある。

遡るんだけど、ヤーさんと出会ったバイト先での話。
自分とヤーさんが辞めるちょっと前に、自分はデジカメをバイト先に持ってきた。
目的はただ一つ!!
ヤーさんの写真が欲しかった。
前にも書いたけど、ヤーさんと会う口実がなくなるから、せめて写真さえ持っておけば、
我慢出来ると思った。

問題は、ヤーさんが写真大嫌いってとこ。
ヤーさんと仲良いお客さんが、携帯でヤーさんの事いきなり撮ったら、露骨に不機嫌になったヤーさん。

「写真ほんま嫌いやから止めて。」

ってお客さんに言ってた。
でも、それはそれ!これはこれ!!!いざ!!!

その日はお客さんも引いてて、お店が暇だった。
店長とかマネとかに、

「折角なんで写真撮りませんか!?自分辞めるんで、思い出にw」

って言って、全員と2ショット撮ってた。
あとは、お店の中をあちこち撮ったりしてた。
ヤーさんと出会ったお店だから、お店自体も写真に残しておきたかった。



168 :1 2011/11/14(月) 03:44:05.28 ID:9pGa6VBA0
お店の奥の方にある座敷席でパシャパシャ撮ってたら、ヤーさんがきた。

「あれ、1さん。何してはるんすか?」

「写真撮ってますw」

「何の為にやねん(笑)」

おっと、ヤーさんのハニかみ笑顔きました。
これならイケる!出陣!!!!!

「ヤーさんも一緒に写真撮りましょうよwww」

「はぁ?何でやねん(笑)」

「えー嫌ならいいですw」

「どこで撮るん?(笑)」



え、いいの?
マジでいいの?

「あーじゃあ、ここをバックして撮ります?w
でも、二人で撮るの難しいから誰か呼んできますね!」

「えーやん、セルフタイマーで撮れば!」

「あ、はい!」

セルフタイムーで上手い具合に調整するの難しかった。



171 :1 2011/11/14(月) 03:50:01.94 ID:9pGa6VBA0
良い感じの一枚が撮れた。

「あー良い感じの写真撮れましたよー!」


(もっと撮りたいなー…。)

「ほな1さん、次はどこで撮りましょか?(笑)」

「えっ、いいんですか?w」

「はよーーー」

こんな感じで、色んな写真何枚か撮れた。
一番気に入ってる写真は、ヤーさんが

「もうセルフタイマーめんどくさいから、手で撮ろうや。」

って言って、ヤーさんがシャッター押した写真。
どっちかがシャッター押しながら2人で一緒に写真撮る時って、必然的に近寄らなきゃいけない。


自分は照れ笑いで、ヤーさんはなぜかキリッだった。

友達に見せたら、「あんたら父ちゃんと娘やん。」って言われたw

で、その写真を携帯に転送して、ヤーさんを思い出す時はその写真見てた。
辛い時とか苦しい時、その写真見て元気出してた。



173 :1 2011/11/14(月) 03:57:50.80 ID:9pGa6VBA0
ヤーさんの写真を手に入れとう思ったきっかけは、ヤーさんとご飯食べに行った時。
自分が遠出をしたって話をヤーさんにしてた。
その時、携帯で風景とかイベントを撮ってたから、ヤーさんに見せてた。
そしたら、友達と2ショットで撮ったつもりの自分だけが映ってる写メが出てきた。
ヤーさん、

「これ送ってや。」

「え!?ヤーさんにですか!?」

「おん、あかんの?」

「いや、大丈夫ですけど…だったらもっとマシなのをw」

「ほんなら、どっちも送ればえーやん(笑)」


で、結局ヤーさん携帯に写メを送った。
ヤーさんだけ自分の写真持ってるのはフェアじゃないから、自分もちょっとやり方は違うけど、
仕返ししたつもりwww



174 :1 2011/11/14(月) 04:08:13.16 ID:9pGa6VBA0
話が何度も遡り過ぎたけど、その写真もあるからこそヤーさんの存在は消えなかった。
ヤーさんのキリッ顔はウケるし、写真に映る自分の笑顔見たら、「あの頃に戻りたい。」って何度も
思った。
だけど、戻ってもしょーがない。

初彼氏と別れて、色々と自暴自棄だった自分。
この際誰でもいーわ!になりかけてたけど、阻止した。
元々、好きな人と付き合ってからじゃないとヤれなかったし。
営業上はオネエ丸出しのビッチ釜でやってたけど、実際マジでチキンだった。

で、ヤーさんと会わなくなって2年経った。
もうそろそろ、戻ってもいいかなって思い始めた。
ヤーさんに「飲みに行きましょーよー!」ってメール送る度に、「帰ってきたら連絡しろ!」って
返してくるし。
いい加減会いたかった。

ショットバーを辞めて、ヤーさんの住んでるあの街に戻る事にした。
ただ戻るだけじゃダメだ。
自分があれからどうしてたか、全部話したいと思ってた。



175 :1 2011/11/14(月) 04:18:28.81 ID:9pGa6VBA0
お互いが離れてる場所に住んでて、どんな約束しても、果たせない。
だけど、自分が戻るとなれば話は別。
いつものノリで、ヤーさんにメールしてみた。
でも、自分ばっかりヤーさんを誘ってる感じがして、本当に会うならヤーさんから誘われたかった。
だから、こう送った。

「元気してますかー?あっ実はそっちに戻る事になりました!」

「そうなんや!いつ?」

「今月中には引き上げます!」

「ほんなら、来月には完全にこっちおんの?」

「居ます!てか、そっち寒そうですね!」

「来月の頭の水曜、暇?」


頭で、慶次のホラ貝が鳴った。

「空いてます!」

「飲み行こうや。ほな、7時くらいで。電話するわ。」

荷物も全部送って、後は戻るだけだった。
ヤーさんに会える!やった!って気持ちが勝ってたけど、段々「自分がここに来て得たものって
何だろう?」って落ちてた。
まず、ここに来た理由ってヤーさんでしょ?
で、戻る理由もヤーさんでしょ?

この2年間、自分何してたんだろって思った。



176 :1 2011/11/14(月) 04:33:39.75 ID:9pGa6VBA0
そして、戻ってきた。
相変わらずの街並みで、電車乗ってあのバイトの通勤ルート通ったら、
ヤーさんとじゃれ合ってた時代思い出した。

運命の水曜日。

久しぶりにヤーさんに会うから、ゲロもんの緊張感だった。
てか、キャンセルしたかった。あんまりに緊張し過ぎて。

予定の2時間前から、待ち合わせするであろう場所の近くで、友達とウロウロしてた。
着信きた。
声聞くのも久しぶりで、取る前からテンパってあうあうあー。

「も…もひもし。」

「あ、1さん?」

ヤーさんの声の安心感は絶大だった。
一気にあの時の感情が蘇った。
ヤーさんの声のトーンは、いつも以上にハニかんでる感じがした。

「今どこや?」

「えーと、○○駅前にいます。」

「ほんま?んなら、東口に来てくれる?」

「分かりましたー。」

電話切った後は、「いーきーたーくーなーいー!!!」って嘆いてた。
電話でさえ緊張し過ぎて、いつものペースで喋れなかったのに。
一緒に友達に後押しされて、東口に向かった。



177 :1 2011/11/14(月) 04:44:08.87 ID:9pGa6VBA0
東口に向かって歩いてる時、色んな事がかけ巡った。

ヤーさんとの出会いから意識し始めた時から、ヤーさんだらけの事を。
そして、ヤーさんの為に女になろうとしてた事。
ヤーさんに会えなかった2年間で、色んな社会経験積んだ。
寧ろ、あのバイトをしてた頃は何も知らなかった。良く言えば純粋。
お酒もギャンブルも男も知らなかった。
汚い世界も見たし、そのお陰得た知識もあった。

東口までにかかる10分位の時間で、考えまくった。

(自分がヤーさんにばいばいした時から変わった部分って…汚れた部分だけかも)

でも、それこそヤーさんなんかもっと色んな世界知ってるはずだ。
だから、こうやって自分自身で色んな世界を知る事によって、もっとヤーさんに近づけるかも。

そう思うようにした。
東口が見えてきて、ヤーさんはすぐに分かった。
相変わらずの服装、チャリ、乗り方、クセ。
あの時のまんまのヤーさんだった。

ヤーさんも自分に気付いて、ハニかんだ。
やっぱり、あの時のまんま。

ちょっと老けてたけどw



178 :1 2011/11/14(月) 04:53:13.83 ID:9pGa6VBA0
「とりあえず行こかー!」ってヤーさんに促されて、歩いた。

「1さーん!元気しとったん!?」

「へへ、まぁ一応w」

「心配しとったんやで!」

「またまたーw」

「ほんまやって(笑)」

もうヤーさん可愛すぎた。
ちょー久しぶりなのに、久しぶりな感じがしなかった。会話は。
だけど自分はヤーさんと目が合うのが照れくさ過ぎて、極力そらしてた。
ヤーさんはガン見。
しかも、ヤーさんがハニかんでずっとこっち見て話しかけてくるのが分かる。
寒いせいか、どことなしか顔が赤くて、余計可愛かった。

「友達が飲んでるみたいやねんけど、一緒に合流せーへん?」

「あーいーですよー。」

て事で、いつものヤーさんグループとも合流する事になった。
繁華街にある大衆居酒屋?屋台?っぽい飲み屋で、ドアとかのない飲み屋だった。
ヤーさんグループと合流して、ヤーさんが

「(自分を指指しながら)あ、覚えてます?」

「あれw覚えてるよwww」
「あーーーどこ行ってたの?」
「ヤーのお気に入りの子だwww」

ヤーさんグループは、いつ会っても酔ってるし能天気だった。



179 :1 2011/11/14(月) 05:03:02.59 ID:9pGa6VBA0
ヤーさんグループは立ち飲みだった。
外でサッカーとかやってたから、座ってる場合じゃなさそうだったw
座れる席もあって、自分は端に座った。ヤーさん、まんま隣に座った。

あれ?
これ、デジャヴ?
電話のボックス席とおんなじ?

とりあえず酒頼もーってなって、酒飲みながらつまみ食いながら、他愛もない話してた。
たまーにヤーさんグループも来て、会話に入ったりもしてきた。
ヤーさんグループの一人が、こう聞いてきた。

「ねぇねぇ、君って若いんだよね?若い可愛い女の子知らない?」
「まーた始まったーwww」
「お前この間もそれでフラれたくせに、またやんのかよwww」

その人は、女遊びが派手らしい。

「若いっていうか同世代の女友達は居ますけど、皆彼氏持ちですよw」

「いや、それでもいい!愛人契約してやるって言って、反応の良い子紹介して!」

「あははw分かりましたwww」

「若いから女の子のお店とかいっぱい知ってるでしょ?おすすめの店ない?w」

そこで、笑いながら話を聞いてたヤーさんが口を開いた。

「こいつ女興味ないっすよw」



ェ…。



183 :1 2011/11/14(月) 05:19:51.46 ID:9pGa6VBA0
最初は(はぁ?それ言う必要あるかぁ?)と思ったけど、でもそこで気付いた。
自分が女に興味ないってヤーさんが言うって事は、もしかして…。

ヤーさん、自分に好かれてるって事、勘ついてる?

いや、多分誰がどう見ても好きだろjkだと思われるかもしんないけど。
ヤーさんと自分の間には、恋愛の話は出さないように暗黙のルールみたいなのがあった。
会話には一切出なかった。性癖なんか、もっと出ない。
ヤーさんのその言葉で、しょぼんだ。
心のどっかで、(こいつ俺の事に何でも反応しやがるwオカマキメェw)って思ってんでしょ。
ヤーさんひどい。ひどすぎる!

女好きのヤーさんの友達が何かに気付いたみたいに、

「あ!そうだったw君、ヤーの事好きだったんだよねwww」

「え…。」

それに対して何て返せばいんだよ。

「だからヤーは止めとけって言ってんのにwww」

「あはは…。」

「本当に好きなんでしょwww」



もうヤメテ。



188 :1 2011/11/14(月) 05:29:12.37 ID:9pGa6VBA0
エロじじいに「本当に好きなんでしょwww」 って言われて、何も答えれなかった。
ただニコニコ笑ってた。

変に茶化されて、ヤーさんの顔が見れなかった。
引いてんじゃないかって怖かった。
怖かったけど、見た。見ちゃった。


(ごめんね、ヤーさん…勝手に好きになって…。)

チラッ



え!?!?!?


へっ!?!?!?!?!?



何でそんなに顔真っ赤にしてハニかんでdるの!?!?!?!?



190 :1 2011/11/14(月) 05:41:28.21 ID:9pGa6VBA0
今まで見たハニかみ顔の中でも一位の、満面のハニかみ顔のヤーさん。
そして、その問いに対して止めようともしないヤーさん。
「ほら、言えやwww」みたいな顔しだした。

あーもー、これ完璧autoだね!
だって顔に書いてるもん、「俺は1に愛されてます!」ばりに。
なんかいじらしいから、「さーせん!!!次ビーーール下さい!!!」
負けじとヤーさんもビール頼んだ。

もう何か「好き。」だとか「愛してる。」だとか、言葉って要らないなーって思ってた。枝豆食いながら。
だって、真横に座ってるヤーさんは確かに幸せそうだったから。
あくまでただの推測にしかすぎないけど、

ヤーさんは、自分がヤーさんの事本気で好きなのに気付いてる。
ヤーさん自身もまんざらじゃないし、ぶっちゃけ嬉しい。

そう思ってくれてるはず。
だから、言葉でいちいち伝える必要ない。
お互いに顔見れば分かるもん。

前まで、ヤーさんに「好きです。」って言えない事が苦しくて辛かった。
だけど、この距離感が丁度良いんだ。

言葉にすれば、お互いの答えが出てしまう。
だから、この曖昧で不安定な関係がヤーさんにとってはベストなんだと思った。
それなら自分だって好きで居続けて良いし。

ヤーさんは分かってくれてる。
男とか女とか、そういうんじゃなくて、自分がヤーさんを真っ直ぐに見てるって事を。

ビールが美味かった。



205 :1 2011/11/14(月) 14:58:19.15 ID:9pGa6VBA0
問題は、ヤーさんが自分をどう思ってるかを気にしてしまう事。
当たり前だそんな知りたいに決まってるだろうが!
でも、ヤーさんの気持ちを知る為には、自分の気持ちを伝える方法しかない。
言葉で伝える必要ねーよって考えにたどり着いたから、ヤーさんがどう思ってるかは
気にしないようにした。
いや、気にしてたけど、満足してた。
もう自分がヤーさんに対してこんなにもゾッコンってだけで十分じゃん。
そう思ってた。

その後も、飲みは続いてた。
場所移動しようってなって、ヤーさんとヤーさんの友達(例の女好きの人)と自分の3人で、
ダーツバーに移動した。
ヤーさんの友達は、これからおっさんって呼ぶ事にする。

そこでも、おっさんは単独行動発揮w
お店の人とダーツ始めたり、スロットゲームで遊んで爆笑してた。
自分からしたら、ヤーさんと二人っきりで話せるから好都合だった。
ただ、ヤーさんもヤーさんグループも、繁華街で顔の利かない場所なんかないんじゃね?
位に道行く人も、お店の人も、他のお客さんも、みんな知り合いだった。
これは、ヤーさんと出会ったバイトを紹介してくれた知り合いに聞いたんだけど、
ヤーさんはその地域を持ってる人?だと。
詳しくないから、言い方とか説明が上手くできんけど…。
「その地域のシマを持ってる。」だったはず?

シマがどうとかそういうのはよく分からんから、人脈の多い人達なんだなーってだけ
思ってた。



207 :1 2011/11/14(月) 15:05:02.21 ID:9pGa6VBA0
バーのボックス席で、ヤーさんと向かい合って座って飲んでた。
今がチャンスだと思った。

ヤーさんに会えなかった2年間、自分が何をしてきたか。
どういう世界を見てきたか、ちゃんと伝えよう。
流石に、話が飛躍しすぎてるからヤーさんもどっかで冷めるかもって心配だった。
多分シラフだったら無理だった。
この時はお酒も進んで、お酒の力を借りて言おうとした。
ヤーさんマジ神だった。
今更感あるけど、ヤーさんの方から

「てか、何しとったん?今まで。色んなとこ行っとったんやろ?」

心の準備できてなかったけど、ヤーさんから振ってきたんなら、もう言うしかない。

「あ~えーっと…色んな事してましたw」

「何や?身体でも売っとったん?(笑)」


えっ、ちょwww
そっちのが飛躍してませんかwww

「いや、それではなくてwww」

「だから何やって?(笑)」


…。
もーどーにでもなれ!!!

「ニューハーフのお店で働いてました!」



210 :1 2011/11/14(月) 15:14:13.66 ID:9pGa6VBA0
言ったった。
てか、(あーどうしようどうしよう言えないふじこ)って考えはなかった。
なんかもうヤーさんは、自分が何言ったって何してたって受け入れてくれる気がしたから。
ただ、やっぱり伝えるって事は緊張するし、反応は気になるから。
ヤーさんの事だから、自分がニューハーフのお店に居たって聞いて、その場では盛り上げてくれるけど、
その後が心配ではあった。
ヤーさんとの関係が、今までみたいにギクシャクしないかとか。
だって、ニューハーフのお店で働いてたって、完全にカミングアウトでしょ。
「ゲイです。」とも「バイです。」とも言ってないのに、いきなりニューハーフのお店で働いてたって
言うんだから。
段階踏んで言うわけでもなく、情報を小出しにしてたわけでもなく。

でも、やっぱりその2年間を美化したくなかった。
ショットバーで働いてたってだけ言う事も出来たし。
それじゃあ、ショットバーで働く為にわざわざ向こうまで行ったの?って感じでしょ。

ヤーさんには知ってもらわなきゃ。
ヤーさんがきっかけで、その業界に入ったわけだし。
別にヤーさんにどうこうしろって話じゃないから、言うだけなら良いよね?

ヤーさんはこう言った。



「え?何て???(笑)」


聞こえてねーのかよ!!!



218 :1 2011/11/14(月) 15:22:54.10 ID:9pGa6VBA0
「いや…だからwwwえーと…ニューハーフのお店で…働いてました。」

1回目言うのにHP結構消費したのに、2回目言うのはもうHP0に近かった。
身体は酔っ払ってるのに、気持ちだけ冷めかけてた。
ヤーさんが口を開いた。


「ほんまに?www」



もうね、拍子抜け。
ヤーさん草生やしてるし、目ぇキラキラしてる。
ヤーさん天使だった。HP回復した。


「えっあっはいwww」

「そうなんや!どうだったん?」

「どうだったっていうか…凄い世界でしたw」

「売り上げ良かったやろ?」

「いや、働くのが精一杯で売り上げはよく分かんなかったですw」

「名刺ないん?」

「え?」

「名刺作ったやろ?今持ってないん?」

「あ…あ、ありますけど…。」

「見してやーwww」



219 :1 2011/11/14(月) 15:30:44.75 ID:9pGa6VBA0
ニューハーフ時代に作った名刺を見せた。
名刺っていうか、スタジオで撮った自分の写真って感じだったから。
勿論ヘアーメイクもばっちりで、ドレス着て、おっぱいも作ってるし。
何考えても、なるようにしかならん。
ここまできたら、例え嫌悪感抱かれても女装バージョンの自分見られても、ヤーさんなら
「へぇーすごいやん。」って流してくれると思った。
ヤーさんは、名刺見て伏せた。



え?


その後また名刺をマジマジと見直して、こう言った。


「お前やっぱ綺麗やなー。」

「…いやいや、とんでもないすw」

「うん、綺麗やん。綺麗やわ。」

「ないですwないですからwww」

例のヤーさんが酔っ払ってかけてきた電話でそう言われた事あったけど、目の前で初めて言われた。
ヤーさんが、自分の事綺麗って言ってくれる。

本当に嬉しかった。



220 :1 2011/11/14(月) 15:36:10.50 ID:9pGa6VBA0
そういう時に限って、おっさん乱入。
ヤーさんは勿論その名刺を隠すことなく、おっさんに躊躇なく見せた。
いや、ちょ…マジで…。

おっさんは、

「どぇぇぇぇぇwwwこの子可愛いwwwwやべwwwwどこの子?ねぇ、どこの子???」

ヤーさん爆笑。自分苦笑。
名刺には自分の連絡先が載ってたから、おっさんが

「え、マジで俺この番号かけるわ!!!貸して貸して!!!」

いや、ちょっとwww
そこにかけても、自分の携帯にかかってくるんすけどwww

そしたら、ヤーさん

「目の前におりますやんwww」

おっさんポカーン状態。

「え?どういう…え?え???これ君じゃね!?」


ヤーさん爆笑。



222 :1 2011/11/14(月) 15:44:01.80 ID:9pGa6VBA0
おっさんは我に返ったのか、

「きめぇえええええええええwwwwwww」

と容赦なく言った。
でも、自分キモいって言われても気にしないタイプだったから、(いやっwですよねw)って
脳内で同調してたwww
おっさんも結構酒入ってたし、自分がヤーさんの友達にしても、気遣うとかは全然なかった。
ヤーさんの友達は、フレンドリーすぎてストレートに物言い合うのが普通ぽかったし。
おっさんは続けて、

「え?w君はそういう所で働いてたの?www」

「あっ…はい…一応。」

「へーそうなんだwww」

おっさんがお店の人に呼ばれて、ダーツしに戻ってった。
良い意味でも悪い意味でも、ノリがトラブルメーカーっぽい人だなって思った。

ヤーさんは、黙ってニコニコしてた。
「ほら、次のネタ出さんかい!」みたいな顔で、見てきた。



224 :1 2011/11/14(月) 15:54:20.21 ID:9pGa6VBA0
おっさんにきめぇ言われて、
(いや、あなたが想像してる以上にもっときめぇ事してきてるわよ?www)
とも思ってたから、もうヤーさんに具体的に話し始めた。

ニューハーフ業界で感じた事。玉抜き云々の事は言わなかったけどw
あと、ショットバーで働いてる時にゲイ・ビアンとか、セクシャリティーもそうだし、
色んな角度から知る色んな世界を、2年間っていう短い期間で見てきました。
そう言った。
業界の人からすれば、たかが2年間で何語れんの?はぁ?だと思う。
だから、初心者の自分だからこそ感じる事が出来た部分とか、吸収出来た部分を話した。
てか、そういう業界はヤーさんの方が何枚上だと思ったし。

ヤーさんは、相槌とか「そうなん。へぇー。」とか言いながら聞いてくれた。

それ以降は話が流れて、他愛もない会話に戻った。
そっからおっさんが戻ってきて、「おにゃのこの店行こーやwww」って言い出した。



226 :1 2011/11/14(月) 16:08:04.36 ID:9pGa6VBA0
0時回ってたし終電もないから帰れないのに、ヤーさんはおっさんにバレないように、

「女の子の店行くけど来る?」

って、自分に聞いてきた。
女の子がどうとかじゃなくて、ヤーさんと一緒に居たかったから、勿論行く事にした。
てか、キャバクラとか自分勝ち目ねーし!
ヤーさんもおっさんも、女の子にチヤホヤされたいんでしょ!
そう思ってたけど、ぶっちゃけね…。


自分、キャバクラ好きだったwww
それこそ、ラウンジ・ショットバーのアフターでよく連れてってもらってた。
だから、ナンバー入りしてるキャバ嬢から技を盗んでは、色んな話で盛り上がってた。
因みに席に付いてくれたキャバ嬢には、オネエトークで話してたから当然色恋とかなしでw

キャバクラへ到着。
別に指名とかはないみたいで、適当に席つけてって言ってた。
おっさん・ヤーさん・自分っていう順番で座ったけど、その間に女の子が入ってきた。
ヤーさんの両隣に座ってる女の子に腹立ったけど、可愛かったから許した。
でも、流石におっさんとヤーさんが一緒にいるおに、オネエ丸出しでがんがんトークは出来ない。
だから、普通に喋ってた。
女の子の持ち上げトークを聞きながら、
(オネエトークだったら気ぃ遣わせずに済んだのに…気ぃ遣わせてごめんね。)
と思いながら話してた。

ヤーさんの方見たら、女の子が「やぁだーーwww」とか言いながらボディータッチしてた。
ヤーさん、普通にニコニコしてた。



自分だってまだした事ないのにぃいいい!!!!ちきしょー!!!!



229 :1 2011/11/14(月) 16:22:54.68 ID:9pGa6VBA0
ヤーさんと知り合って大分月日が経つのに、ものの30分もしない内に軽々とボディータッチする女の子。
どんなに自分が女みたいになっても、本物の女の子には勝てないんだなって思った。
そういうのを目の当たりにしてきて、

女の子だったらヤーさんともっと仲良くなれる→
女の子になればいんだ!→
よし、女になってやる!→
やっぱり違う…。→
でも今のままの状態だと、ヤーさんと進展出来ない…。→

ていう安易すぎにも程がある浅はかな考えの無限ループだった。
さっきまで、男とか女とか関係なしにヤーさんは自分を好きでいてくれる!と思ってたのに、
またいつものネガティブ思考に戻ってた。
この気持ちは最後まで抜けなかった。

お店も閉店して、おっさんは「俺帰るわーwwwんじゃねーwww」って帰ってった。
ヤーさんと二人になった。
ヤーさんと二人っきりwktkにはならんかった。
その時、ヤーさんが

「なぁ、ラウンジ行くんやけど付いてこん?嫌ったらえーで。」

ラウンジってのは女の子のお店の事ね。

(またぁ!?
女の子のお店は好きだけど、ヤーさんと一緒なら話は別!
もう、やめて!1のHPはまた消費されて、ほぼ残ってないわ!!!)

脳内トークしてたけど、

「あ、大丈夫ですよ!」




そこで、ヤーさんの女に会う事になる。



231 :1 2011/11/14(月) 16:31:43.30 ID:9pGa6VBA0
そのラウンジは、いかにも高級だった。
色んなお店に遊びに行ってたけど、お店の建前とか内装とか半端なかった。
そして、広い。

その時は、まさかヤーさんの女に会うとは思ってなかった。
席についてくれた女の子が、ヤーさんに

「ヤーさーんwww」
「外寒かったー???」

とか聞いてきたから、(ヤーさんめっちゃ常連じゃないですか…。)って思ってた。
女の子に、

「てか、すんごい綺麗な顔してますね!」

「いやいやいや、お姉さんこそが綺麗って言うんですよw」

「はいはい、上手ですねw」

「だって、本当の事ですもんwww」

って普通に会話してた。
やっぱりなのか、

「ヤーさんとはどういう繋がりなんですか?」

「え!?…えっと、前の職場で…。」

「あ、そうなんですかw」

って聞かれて、ヤーさん見たら女の子相手にニコニコしてた。
女の子に、

「もっと太れやー俺肉付き良い方がいーわ(笑)」

とか言ってた。
おっさんと変わらんかった。



233 :1 2011/11/14(月) 16:39:21.67 ID:9pGa6VBA0
女の子がヤーさんに、

「なつきちゃんもう少しで来ると思うよー。」

とかって、ヤーさんと女の子の間で"なつきちゃん"って名前が何回か話に出てた。
はい、聞く耳ものっそ立ててました。

(なつきって誰よ…指名してる子…?なつきェ…。さっさこんか!!!あぁ!?!?)

と思ってた。
ちょっと経って、一人の女の人がきた。
30代くらいで細くて、キャバ嬢っていうよりスナックのママの方が合いそうな風貌だった。
その女の人がヤーさんの方見て、一言。



「何で来てんの?」


え?
いきなりそれ言うのw
この人すごいなーやり手っぽいなーって思ってた。
見るからにドSっぽいし、気だるい感じ漂ってるし。

その女の人は、ヤーさんと自分に対面になるようにテーブル挟んで、前のイスに座った。



235 :1 2011/11/14(月) 16:46:18.97 ID:9pGa6VBA0
するとヤーさんの隣座ってた女の子が、女の人に

「なつきちゃん、席代わりましょうか?」



(こ い つ か ! ! !
こいつがなつきか!!!!
ヤーさん指名のくせに、何でそんなに偉そうなんだよ!!!
もっとヤーさん拝めよ!!!お前…お前ってやつは!!!)

そんな自分の脳内トークを叩き潰すように、なつきちゃんがこう言った。

「いや、いい。無理。」



(は?えっ、えっ???
この人、何言ってんの???)

なつきちゃんってよりも、なつきさんって感じだから、後者で呼ぶ事にする。
なつさきんは、ヤーさんに向かってこう言った。

「てか、何で来てんのよ。」

「はぁ?」

「はー疲れたわー。」

「(自分を指さしながら)あ、1さん。」

ヤーさんが、なつきさんに自分を紹介してくれた。
なつきさんがこっち見た。




こっち見んな!!!



240 :1 2011/11/14(月) 16:56:08.77 ID:9pGa6VBA0
なつきさんが一言。

「あ、どうも。」

「あっは、はい、どうも、初めまして!」


その時、なつきさんの目を見て自分は悟った。
なつきさん、自分の存在を今知ったんじゃない。
「前からあんたの事知ってるよ。」って目だった。

もうこの時点で分かってた。
なつきさんは、ヤーさんの女なんだって事。
感覚的に分かった。
なつきさんにそういう目で見られる原因は分かってた。

あんなにメール大嫌いなヤーさんが、自分とメールしてる事。
ヤーさんの携帯は初期設定のまんまなはず。(着信音とチラッと見えた携帯の待受でそう認識)
そんなヤーさんの携帯に、なぜか自分の写メが残ってる事。

被害妄想かもしれないけど、なつきさんが度々自分を見る目は

(あんたがヤーに好意持ってるやつでしょ?)

って感じだった。



242 :1 2011/11/14(月) 17:01:32.93 ID:9pGa6VBA0
なつきさんは、相変わらずヤーさんに、

「あんたと話すとイライラするわ。」

とか平気で言ってた。
そしたら、ヤーさんも怒り始めた。

「イライラするって何やねん。」

「はぁ?もーいーわ。」

「何やねん、お前。」

「はーもう、○○ちゃんこの人もらってよ。」

ヤーさんの隣に座ってた女の子に、なつきさんがそう言ってた。
女の子は、

「いやwちょwなつきさん、そんな事言わないで下さいよーw」


なつきさんにイライラした。
こんなヤーさんと付き合ってるのに、何でそんな事言うのって感じだった。
もう怒るとかの感情の前に、ただ悲しかった。
自分はどうにも出来ないから、ヤーさんの言動で一喜一憂して生きてきたのに、
ヤーさんの恋人であるなつきさんは、とにかくヤーさんを追っ払う感じで対応してた。

ヤーさん怒り始めた。



243 :1 2011/11/14(月) 17:07:46.17 ID:9pGa6VBA0
「お前あんま調子乗んなや。」

「はぁ?」

「…。」

「意味分からんし。」

ヤーさん、本当に怒ってた。
てか、ヤーさん黙ってるだけなのにもう周りの空気が殺されてた。
ヤーさんの隣に座ってた女の子はニコニコしながら黙ってる。
なつきさんは、ヤーさんをウザそうに見てた。

(これって、ヤーさんカップルの喧嘩の手法なのかな?
ヤーさんと自分がもし付き合って喧嘩するってなったら、こんな感じ???
きゃだ、wktk!!!)

お酒のせいか分かんないけど、ちょっとワクワクしてた。
ヤーさんとなつきさんが喧嘩してるってだけの目線で見てたら、辛くてたまんなくなる。
だけど、自分とヤーさんが付き合ってるって考えて、ヤーさんと自分が喧嘩してるって妄想したら、
普通にwktkした。

自分も喧嘩したいって思ってた。ヤーさんと、痴話喧嘩を。

でも、ヤーさんも黙ってるだけで破壊力MAXなのに、なつきさんは止まる事なく、
ヤーさんにぶちぶち文句言い続けてた。

なつきさん、凄かった。



272 :1 2011/11/14(月) 21:40:22.34 ID:baVZ/oo10
なつきさんとの話を始める前に、ヤーさんが知らないおじさんから自分を守ってくれた話。
ヤーさんの存在を知ったおかんの話をしようと思う。

ヤーさんとヤーさん友達(おっさん)と三人でダーツバーに入った時。
>>205
この時の話ね。

おっさんは入店直後にダーツしに行ったから、ヤーさんと自分でボックス席に向かった時。
店内は混んでたんだけど、知らないおじさんと目が合った。
その瞬間、おじさんが立ち上がって自分の所に駆け寄ってきた。

「まこちゃ~ん!!!」

いきなり抱きつかれた。自分、ポカーン状態。
まこちゃんて誰???
そしたら、ヤーさんがおじさんを引っ張って突き放した。
ヤーさん、

「誰やねん、お前。あぁ?」

おじさん、ヤーさんの顔見てマジビビってる。
で、今度は自分に目線を移して、


「あぁ、あ、あまち、間違えましたっう!」

おじさん、戻ってった。
相変わらず、ポカーン状態の自分。
で、ヤーさんと目が合った瞬間、ヤーさんに

「お前がホモみたいな顔しとるからやろ!」

って怒られた。
怒られる意味が分からなかった。
でも、ヤーさんが守ってくれたと思って嬉しかった。
その言い草は気に入らなかったけど。

その後、おじさんのお連れさん?の女の人が、うちらの席にきて謝ってきた。

「さっきはいきなりすみませんでした~。
酔っ払いすぎて、もう帰ろうって何度も言ったんですけどね~。
あなた(1)が、いつも行ってる飲み屋の子と勘違いしたいw」

「あぁ…そうだったんですか…。」

ヤーさん、「あっそ。」みたいな顔してた。



273 :1 2011/11/14(月) 21:42:20.50 ID:baVZ/oo10
ヤーさんに惹かれてゾッコンだった頃。
おかんとテレビ見てて、恋愛系の番組見てた。
番組内容を、ヤーさんと自分の設定にして一人ニヤニヤしてた。
テンション上がって勢いで、おかんにヤーさんの話した。

それまで笑顔だったおかんが、一気に無表情になった。
一通り話終わって、おかんが口を開いた。

「なんでそんな人の事好きになるの!?
バカじゃないの、あんた!?
おかんは絶対許さんよ!!!」

「おかんが許してくれなくても、好きなもんはしょーがないでしょ。」

「あのね、第一そのヤーさんって人があんたを好きとは限らんでしょうか!
あんたは遊ばれてんの!!!」

「だから、ヤーさんが自分の事を好きか嫌いかはどうでもいーの!
おかんなら応援してくれると思って言ったのに。
言わんかったら良かったわ。」

「おかんは、まず同性愛とかは全部理解出来ない。
おかんは同姓に惹かれないから。
だけど、少しでも理解できるように頑張る。
孫の顔見たいから、あんたがいつかお嫁さん貰って
くれたらって思うよ、正直。」

「…。」

「でもね、あんたが幸せなら何でもいーのよ。
例え孫の顔見れんくてもいーのよ。
あんたに彼氏が出来たら、おかんはよく分かんないけど、
きっと嬉しいと思う。
だって、あんたにとってそれが幸せなんだから。」

「…。」

「ただ、その人だけは止めなさい。
ろくな人じゃないでしょうに。
もしあんたまで捕まったらどうすんの?
そんなんで捕まっても、おかん面会なんか行かないからね。」

「…。」

「あんたがゲイでも構わないけど、その代わり一つだけ条件がある。
普通の人と恋愛しなさい。
サラリーマンでも、いいじゃないのよ。
あんたが普通の人と恋愛しないなら、おかんはあんたの
恋愛を祝福もしないし、認めない。」


自分からヤーさんの話聞いただけなのに、おかんは、
ヤーさんの事が大嫌いだった。
偏見とかでじゃないらしい。
親族にそういう恋愛をして大失敗した人が何人か居たから、
それを間近で見てきてるから、本当に嫌らしい。



299 :1 2011/11/15(火) 00:47:00.23 ID:6RdsKhGI0
なつきさんは相変わらずの対応。
それに対して、ヤーさんはほぼ聞き流してる感じだった。
そんなんだから、雰囲気的にもうお店を出ようぜって空気だった。

で、ヤーさんがボーイにチェックお願いした。
女の子もお見送りの為に立ち上がって、ヤーさんも立ち上がった。
自分も立ち上がって、とりあえずホール入り口まで向かった。
振り返ったら、ヤーさんとなつきさんが向かい合ってガン飛ばし合ってた。

「お前あんま調子乗っとったら、どないなるか分かっとんの?」

ドスの利いた低いヤーさんの声が聞こえた。
なつきさんは不満そうな顔してたけど、黙ってた。

ヤーさんと自分の痴話喧嘩wktkモードは既に終了していた。
よくよく考えたら、ヤーさんが何でここにわざわざ自分を連れてきたのかが、
全く理解出来なかったから。

自分と一緒に居ながら、何でわざわざこのお店に来たの?
何の為になつきさんを自分を紹介したの?
はぁ?マジわけわかんねーし。

結局、お見送りにはなつきさんだけが付いてきた。



301 :1 2011/11/15(火) 00:55:10.06 ID:6RdsKhGI0
エレベーターにヤーさんと自分が乗った。
振り返ったら、エレベーター前になつきさんが立ってた。
なつきさんがヤーさんに、

「終わったら連絡するから。」

ヤーさんは、軽い返事を返してた。
そう言って、今度は自分を冷めた目で見ながら、

「ありがとうございました。」

エレベーターの扉が閉まった。
ヤーさんも自分も無言の状態で、エレベーターは降りていく。
沈黙を破ったのは、ヤーさんだった。



「あれが、一緒に住んでるヤツ。」


ヤーさんと自分の間で、恋愛の話は一切しないって前にも書いたと思うけど。
ヤーさんに彼女が居る事は知ってはいた。
でも、ヤーさんは自分の前でなつきさんの事を"彼女"とも"女"とも言わなかった。
いっつも、「ルームシェアしとるヤツがいる。」としか言わなかった。

ヤーさんなりの恥ずかしさから、他人の前で彼女の事を"彼女"とか"女"とか
言わなかったのかな。

それって優しさなのかな。
優しさだったとしても、何で自分に会わせるんだろう。

これは、遠まわしに「諦めろ!」って言われてるんだろうか。
それしか考えられなかった。



321 :1 2011/11/15(火) 01:09:02.61 ID:6RdsKhGI0
「そうなんですか。」

どう答えていいか分からんってよりも、「あっそ。だから何?」って感じだった。
もうそん時は、ヤーさんにデリカシーの糞もないって思ってたし、自分の気持ちが叩き潰された
感じがして、早く帰りたかった。

エレベーターが着いた。
まだ始発もないし、吐く息が白くなる位に寒かった。
ヤーさんは、

「どーする?始発まで待とうか?」

「…うーん、いやー…。」

「一緒におるで。どっか行きたいところある?」



この時は、ヤーさんが何考えてるか全然分からんくて。
前にあったビッチ事件みたいに、一人になりたかった。
ヤーさんは、この瞬間何を思ってたんだろう。
ヤーさん、何考えてるかマジわかんねー。
何が一緒にいるだよ。
何がどっか行きたいとこあるだよ。



この瞬間には、今でも本当に後悔してる。


「タクシーで帰ります。」


やっちゃった。



338 :1 2011/11/15(火) 01:36:02.45 ID:6RdsKhGI0
自分が言った一言に、ヤーさんは一気にキレ顔になった。

「そうなん、ほな帰りや。」

ヤーさんは、自分が帰る時によくタクシー代と称して数万円くれた。
だけど、そんなの受け取れないからって遠慮すると、「貰っとけや!」って声あげてきた。
その場では受け取ったけど、次の日に封筒に入れて返してた。
勿論ヤーさんにお金って言って返しても、そう簡単に受け取らん。
だから、「あーこれシフト表です!」みたいな嘘ついて渡してた。
「ちゃうやんけ!何で返すん?たりひんの?」って言い返してくるんだけど。

その時も、タクシー代を渡してくれた。
今までだったら、バイト先とかチャリ返しに行くついでに返せた。
でも、今回は違う。
口実が何もないから。

「これで帰りや。」

「いや、本当大丈夫です。いらないです。」

「いーから受け取りや。」

「…。」

「気を付けて帰りや。」

「今日はご馳走様でした。」


タクシーに乗り込んだ。
ヤーさんの姿を見れなかった。



340 :1 2011/11/15(火) 01:44:27.11 ID:6RdsKhGI0
タクシーに乗りながら、ずーっと考えてた。
考えてる事はただ一つ。
何でなつきさんに会わせたんだろうって事。
タクシーに1時間半位揺られながら、家に着いた。

家に着いて、ベットに座った。
というか、何しててもその疑問が消えなくてイライラしてた。

(始発まで待つって言われて帰るって返したのは悪かったかもしれない。
だけど、なつきさんに会わせるってどういう事よ。
「俺には女おるから、お前無理やねん。」って意味でしょ。)

でも、ヤーさんやおっさん達に毎回ご馳走にもなってた。
それに、自分がヤーさんにイライラしてても、ご馳走になったお礼は言わなきゃいけない。
それとこれとは話が別。

考えてる内に、もう朝になってた。
多分寝て起きたらもっとメールしたくなる。
今送るしかない。



「お疲れ様です。今日はご馳走様でした。凄い楽しかったです。
自分もこっちに戻ってきたんで、また時間があったらどっか行きましょうね。」


いつもと変わらんように、絵文字も入れて送った。
怒ってますアピールしても、ヤーさんからすれば「はぁ?」だろうし。
なつきさんに会わせる位だから。




ヤーさんから返事は来なかった。



344 :1 2011/11/15(火) 01:54:39.72 ID:6RdsKhGI0
普通のメール送っても返事が来ない事は度々あったけど、でもフェイントかけて1日後とか
2日後に返ってくる事もあった。
それに、メールを送る時は返事が来ないっていう前提でいつも送ってた。
でも、ヤーさんはお礼メールには必ず返事をくれた。


今回は違かった。

3日経っても、1週間経ってもこなかった。
ヤーさんが益々見えなくなった。

(自分が怒って帰ったから、ヤーさんも怒ってんの?)

ましてや、2年ぶりやっと会ったのに。
そう思うと同時に、後悔した。

ヤーさんってね、たまーに素なのか分かんねーけど、すげー優しい言葉かけてくれんのよ。
でも、本人はやっぱり立場上強くいなきゃいけないのもある。
THE男ってかTHE野郎みたいな感じの人だから、自分からは滅多に話さんし。
そんな人が、「一緒におるで。」って声に出すのには、本当に勇気入る事だと思うわけ。
でも、そんなの当時の自分には全然分かんない。
ごめん、今でも分かんない。

だってさー、やっぱ分かんないんだよ。
声に出して言ってもらわなきゃ。
表情で気持ちが通じ合うって感じた事はあったけど、結局分かんないよ。

何考えてんの、ヤーさん。



345 :1 2011/11/15(火) 02:03:58.93 ID:6RdsKhGI0
結局、お礼メールの返事は来なかった。
何か知らないけど、一気にヤーさんが遠くなったと思った。

でも、メールする勇気もなかった。
それに、会う勇気もなかった。
どんな顔して会えば良いか分かんない。

言葉なんか要らねーマジで愛してる状態から、なつきさん登場で、一気にバロメーターが下がった。

ヤーさんには愛する女が居て、自分は片想いをしてただけ。
自分は、ヤーさんに後輩として可愛がってもらっただけ。
ヤーさんは、自分に対して「おもろい奴やなー。」と思ってただけ。
仲良くしてる後輩に、なつきさんを紹介するのにいちいち気を遣う必要なんかない。



これでバッチリじゃん。
今まで抱いてた感情とかは、自分が一方的にヤーさんを溺愛してたから。
ヤーさんからすれば、ただの幻想。いや、度の過ぎる妄想。

ね?
妄想だったんだよ、全部。
ヤーさんははなっから恋愛感情とか持ってない。
自分の事は、バイト先でたまたま知り合った後輩と思ってるだけ。



これでバッチリじゃん。



347 :1 2011/11/15(火) 02:16:19.50 ID:6RdsKhGI0
結論はそうなんだと、毎日自分に言い聞かせた。
寧ろ、ヤーさんを嫌いになろうとした。
思い込む事で嫌いになれるなら、失恋なんて言葉ないよね。
当時の自分は、もう失恋状態だった。いや、実際失恋でしょ。

ヤーさんに対して、恋愛感情を無くした。
「いやー良い時代だったなー!輝いてたなー!」って思い込んだ。
ヤーさんを過去の人に仕立て上げた。

何もしないと考えるから、何か始めたかった。
そして、お酒に逃げたかった。
お酒飲めば楽しくなるし、ヤーさんっていう人を気にする必要がないから。
他の場所を選ぶ事も出来たんだけど、なぜかヤーさんの街を選んだ。


ヤーさんの街で、水商売を始めた。

なぜかヤーさんの街を選んだ、じゃない。
理由は自分が一番分かってる。
過去の人にしたくせに、


いつか、
もしかしたら、
タイミングが合えば、

またヤーさんに会えるかもしれない。
メールすんのなんか邪道。
過去の人って設定してんだから、メールしちゃマズいだろ。



待とう。
ヤーさんが、いつかお店に来てくれるまで。



352 :1 2011/11/15(火) 02:38:36.93 ID:6RdsKhGI0
水商売を始めて、ヤーさんの存在は薄くなっていった。
のにも関わらず、ヤーさんは心の片隅に居座り続けた。
ヤーさんの存在を薄くさせてはいたけど、ヤーさんの街だから。
出勤途中とか、お客さんをお見送りをする時とか、どっかしらでヤーさんを探してた。

(街でバッタリ会えるかもしれない。)

そんな期待を持ち続けてはいた。
矛盾してるよね。
忘れようとしたり、存在は薄れたって言ってるくせに、期待だけはあるって。
でも、期待だけは持ちたかった。
ヤーさんが生きてる限りは、またヤーさんのハニかみ顔がまた見れると思ってた。

そういう気持ちを持ちながらも、ある人に出会った。
その人はお客さんなんだけど、ヨッシーと呼ぶ事にする。
ヨッシーは初めて自分と会った瞬間に、

「1君、今まで大変だったでしょ?」

大変なのは皆一緒。
だけど、ヨッシーは

「1君の目見てたら、すごい悲しそうだから。」



この人何なんだろうと思った。



353 :1 2011/11/15(火) 02:48:32.78 ID:6RdsKhGI0
ヨッシーとは意気投合。
元々常連だったらしいけど、一ヶ月に一回来るか来ないかだったらしい。
でも、自分が入ってからは週一ペースでお店に来てくれた。
自分の事を気に入ってくれてるんだなって思ってた。
かくゆう自分も、ヨッシーの事を気に入ってた。

ヤーさんと出会った事で、女になろうとしてた事。
初彼氏に、ヤーさんに出来なかった事を押し付けた事でフラれた事。
ヤーさんは今でも忘れられない事。

いきなり全部は言わなかったけど、ヨッシーと仲良くなる度に、徐々に話していった。
ヨッシーは普通のサラリーマンで、すんごい純粋な人だった。
自分は、ヨッシーに彼女がいると思ってた。

自分が入ったお店は、お客さんとの連絡先を交換するのが禁止だった。
というか、自分だけそういうルールだった。
オーナー曰く、「お店に行かないと会えない存在にしたい。」って事らしい。
よく分かんなかったけど、お客さんと連絡取る必要がないって結構楽だった。
その代わり、水商売で重要なメールでの営業が出来なかったけど。

ヨッシーはお店に来るたびに、オーナーに

「1君と連絡先交換してもいい?」

っていつもお願いしてたらしい。
オーナーは「例外は認めん!ダメ!」だったから、ヨッシーはいつも玉砕。
それでも、ヨッシーはお店に来てくれた。



354 :1 2011/11/15(火) 02:56:01.77 ID:6RdsKhGI0
それから少し経って、ヨッシーはお店に来た直後からそわそわしてた。

「どうしたんですか?w」

って話かけても、

「あっいや、何でもないです(笑)」

と平気なフリするヨッシー。

「いつものヨッシーじゃないよーどしたの?w」

「うーん…あ、あのね、あ、いやなんでもないw」

「言ってよー気になるじゃんw」

「そうだ!ビ、ビール下さい!」

「(何それw)…分かりましたw」

その日は、たまたまオーナーが外出してた。
だから、キャスト何人かでお店を回してる状態だった。
お店が閉店するちょっと前に、オーナーが泥酔いの状態で戻ってきた。
ロレツも回ってないし、今にも寝そうだった。

お店には閉店の音楽が流れて、オールチェックに入った。
お客さんのお会計が全員済んで、全員でお見送りしなきゃいけない。
そう思って立ち上がろうと思った瞬間、ヨッシーに手を引っ張られた。

何かを握らされた。



360 :1 2011/11/15(火) 03:09:13.55 ID:6RdsKhGI0
握らされた手の中には、頑丈に折られた一枚のメモが入ってた。

「え!?何これ!?」

「いや、いいから!いいから!とりあえず、家帰ったら読んで!」

「へwちょwww(この人何)」

ヨッシーからなんかメモ渡されたって事をオーナーに言おうか迷った。
だけど、渡す時のヨッシーの顔は決意に満ちていた。真っ赤に燃えていた。
そんな顔して渡してくるなら、ちゃんと読んであげなくちゃと思った。
メモの事を誰にも言わず、家に帰ってから読んだ。



1君へ。
本当はオーナーにダメって言われたんだけど、もし1君さえ良ければ連絡下さい。

XXX-XXXX-XXXX
XXX@XXX.jp

ヨッシー



吹いた。
そういえば、ヨッシーの手ぷるぷる震えてたっけ。
顔から火吹いてるヨッシーを思い出して、爆笑した。

(ヨッシー可愛いなーwww)

そう思ってた。



361 :1 2011/11/15(火) 03:22:04.44 ID:6RdsKhGI0
ヨッシーの性癖が見えてなかった。
ヨッシーはゲイに見えないし、彼女持ちに見えた。
まぁ、ゲイに見えないゲイの方が多いんだけれど。
奥手にも見えたし、ただ純粋に自分と友達になりたいのかなって思ってた。

でも、そのメモを読んで(ヨッシーってゲイなのかなー。)と思い始めた。
お店に来る頻度が増えたり、自分と話す時に赤くなったり。
普通だったらゲイ要素ありありなんだけど、ヤーさんとの件で期待は持たないようにしてた。

ただ単に男にも優しいノンケを好きになったら、めんどくさい。
だから、ヨッシーからアクションを起こすまでは、突っ込まない事にした。

でも、ヨッシーに対してはヤーさんに似たような感情を持ち始めてた。
しかし、ヤーさんはもはや神レベル。崇めてた。
ヨッシーは自分にとって、お気に入りの人ポジションとなった。

他のお客さんとは一切連絡先の交換はしてなかったけど、ヨッシーはいっつも来てくれるし、
ヨッシーとだったら、隠れて連絡取ってもオーナーにはバレない気がした。

メモを貰って2日くらい経ってから、ヨッシーにメールした。

「いつもありがとうございます!
いきなりあんなメモだったんで、ビックリしました(笑)
オーナーの怖さは分かってらっしゃると思うので、交換したって事は内緒ですよ!
それに、ヨッシーさん以外には教えていないので、他のお客さんにも誰にも秘密にして下さいね!」

ヨッシーの事だから、秒で返信がくると思ってた。





なぜか、返事がこなかった。



362 :1 2011/11/15(火) 03:33:08.33 ID:6RdsKhGI0
予想を裏切ってヨッシーからの返事がこないもんだから、気になりだした。
(これ、ヨッシーの作戦じゃね?)と思った。
メモを貰ってちょっとしてからメールしたから、ヨッシーも仕返ししてんだと思った。
これも、ヤーさんで耐久ついてた。

でも、返事がこないのを気にしだしてる自分に気付いて、ヨッシーに惹かれてんじゃねーかよ!
とフラグが立った。



フラグをへし折った。

ヨッシーの事は考えない事にした。
ヤーさんで妄想するようにした。

(ヤーさん今どうしてるんだろ?
ご飯ちゃんと食べてるかな?
捕まってたりしないよね?)

そんな事を考えながら、寝た。
メールの着信音で目が覚めた。
ヨッシーだった。


「メール、ありがとう。
まさか、メールくれるなんて思ってもいませんでした。
すごく嬉しかったです。」



携帯初心者のような本文で、「何コレ?」だった。
1日返事待ったのに、これなんだ。
これだと、ヨッシーはゲイじゃないな。奥手なノンケだ。



363 :1 2011/11/15(火) 03:41:56.90 ID:6RdsKhGI0
ヨッシーの返事に対して何返せばいーのか分かんなかった。
だから、返さなかった。

週末、ヨッシーがお店にきた。
ヨッシーは相変わらずそわそわしてる。
そして、ヨッシーはチラチラと自分を見てくる。

(あーそういやヨッシーに返事返してなかったや。)と思ってたら、オーナーに
ヨッシーの席につくように言われた。

「ヨッシーさーん、こんばんはー!」

「あっ、ども…。」

「あれーテンション低いねーどうしたの?」

「うん!何でもないよ!」

「(どっちだよw)あっ…そういえば、ごめんね!」

「へっ?な、何が?」

「ほら、あれ。あの、返さなかったでしょ?」

「???」

「分かんないかなー?」

「…あー!あっうん、ぜん全然いいよ!」

「でも、ヨッシーから全然こなかったからw」

「あっごめんね!」

「忙しいんだよね?今の時期、どの仕事も大変だもんねー。」

「うん、忙しいよ!でっでも、そうじゃなくて…。」


何よ。



364 :1 2011/11/15(火) 03:54:48.07 ID:6RdsKhGI0
「何なに?どうしたの?」

「うん、あの…緊張しちゃって…。」

「え?何の緊張?」

「まさかメールくれると思ってなかったから…。」

「それに対しての緊張って事?」

「うん。だから…ずっとメール作ってた。」

「え???」

(メール作るって何???)

「何て返せばいいか分かんなくて…ずっとメールの返事考えてました。」



自分への返事を作っては消して、作っては消して。
そうこうしてる内に時間が経ったらしい。
最終的に、携帯初心者みたいな本文が一番良いだろうって判断したらしく、
あの返事になったと説明された。

ヨッシーと自分とでは、立場が逆転した。
ヤーさんの立場が自分で、自分の立場がヨッシーだった。

ヨッシーは、見るからに自分の事が好きそうだった。
分かってたけど、気付いてないフリした。

でも、ヨッシーは何に対しても必死で真面目で、妥協しない人だった。
自分はそんなヨッシーに対して、ヤーさんとは正反対だったけど尊敬してた。
自分にないものを、全部持ってる人だったから。



371 :1 2011/11/15(火) 04:20:53.97 ID:6RdsKhGI0
ヨッシーから好意を持たれるって事は、それで確信した。
唐突に「ゲイなんですか?」って聞くのは失礼だと思ったし、あえて聞かんかった。
オーナーにも、

「1はヨッシーにえらい好かれてんねーwww」

そう言われた。

ヨッシーのメールは、いつも丁寧だった。
これどういう意味なの?って言い回しだったり、くっそ難しい漢字使ったりしてきた。

ヨッシーと出会って2ヶ月くらい経った。
ヨッシーの緊張も大分収まってきて、自分と冗談言い合えるくらいになった。
ある日、ヨッシーからメールがきた。



「1君、来週暇な時間あるかな?
もし良かったら、ご飯行きませんか?」


ヤーさんの場合は即決で「行こやー!」って感じだったけど、ヨッシーはほんっとに真逆だった。
ヤーさんも自分の事気遣ってくれてたと思うんだけど、ヨッシーは丁寧過ぎて、
自分の事をガラスのように扱ってくれた。

でも、まだヨッシーとはプライベートでは会えなかった。
ヨッシーと連絡先を交換してる事は、オーナーにもバレてなかったけど、
プライベートで会うのは、ちょっとハードルが高い気がした。

これは後から知ったんだけど、ヨッシーは実は約束を破ってた。
仲良いお客さんに、

「1君と連絡先交換したんだ~wいいだろwww」

と自慢してきたらしい。
そのお客さんから直接聞いたんだけど、ヨッシーのはしゃぎようが子供みたいで、
見てられなかったって言ってたwww

まぁ、めんどくさい事にそのお客さんも実は自分の事が好きだったみたいで、
後々ヨッシーを潰そうとしてくるんだけど、それはまた今度。



372 :1 2011/11/15(火) 04:32:29.31 ID:6RdsKhGI0
ヨッシーからのご飯の誘いには、まだ乗れなかった。
だから、

「ヨッシーさん、ごめんなさい。
こうやって隠れてメールしてるのもあるし、まだお店にも慣れてません。
オーナーに、ヨッシーさんと自分がメールしてるって事を理解してもらってから、
ご飯行きませんか?
いつかはバレると思うし、バレなくてもいずれかは言わなきゃいけないし…。
だから、まだプライベートでは会えません。
ごめんなさい。」



言い訳がましくも聞こえるし、営業トークにも聞こえる。
ヨッシーがどんな返事をしてくるか分からんかったけど、でもそれが自分の素直な気持ちだった。
ヨッシーは嘘偽りない話を真剣にしてくるし、メールにしても何にしても、絶対着飾らない。
だから、ヨッシーには嘘つけなかった。つきたくなかった。
ヨッシーから返事がきた。

「そうだよね。急いじゃって、ごめんね。
俺は1君の事もっと知りたいし、一緒に行きたいご飯屋さんがあるんだ。
だから、これからもめげずに・諦めずに誘います。
もし、迷惑だったらいつでも言ってね。」


(この人はほんとにバカ正直だなぁ。ヨッシー、紳士だな。素敵だなぁ。)



ヨッシーを好きになるのは、時間の問題だった。
恋愛は当分しねーよ!と思ってたのに、ヨッシーの言動やメールは、
そんな自分にとって癒しだった。



376 :1 2011/11/15(火) 04:45:06.64 ID:6RdsKhGI0
お店に出入りするキャストにしろお客さんにしろ、ヨッシーが自分に好意を持ってるって事は、
バレバレだった。
自分が酔っ払った勢いで、

「ヨッシーw自分の事好き?www」

「うん!もちろん!好きだよ!!大好きだよ!!!」

「wwwじゃあ、おっきな声で言ってよwww」

ヨッシー、いきなり立ち上がる。



「俺はーーー!!!
1の事がーーー!!!
大好きだあああーーー!!!」



マジで言うと思ってなくて、他のキャストやお客さんはクスクス笑ってた。
オーナーに至っては、もはや呆れ顔。(ヨッシーがまた何か言ってる…みたいな)
ヨッシー自身は、してやったりみたいなドヤ顔だし。

ヨッシーは、いっつも真っ直ぐな人だった。
ここまで真っ直ぐに愛情表現してくれる人は、初めてだった。
ある程度ブレーキかけてたけど、もうヨッシーの健気な姿見てたら、落ちない方が無理。



ヨッシーと、プライベートで会いたい。



378 :1 2011/11/15(火) 04:55:42.59 ID:6RdsKhGI0
でも、自分からは誘えなかった。
がっついてる感じがしたし、自分から誘えばヨッシーに変に期待させてしまうと思ったから。

ヨッシーは、あれから何度も何度も「ご飯に行きませんか?」って誘ってきた。
毎回断るのも心苦しかった。本当は、行きたくなってきてたから。
心の中では、(ヨッシーに会いたいなぁ。)って休みの日に思う事もあった。

今度ヨッシーが誘ってきたら、行こう。
そう決めた。

数週間後、ヨッシーからいつものようにメールが来た。



「段々と暑くなってきたね。
1君は、海水浴に行ったりするの?
夏になると、どうも食欲がなくなります。
暑さに負けないで、頑張りましょう。」



標語みたいなメールは相変わらずだし、食欲ねーよっつってんのに、

「暑いですね!
今の時期、移動するだけで汗ダクになりますしね…。
サッパリしたものが食べたくなりますね~。」



さぁヨッシー、どうでるか。



380 :1 2011/11/15(火) 05:04:59.03 ID:6RdsKhGI0
読んでる人の想像通りの返事です。
もうね、ヨッシーって単純なのよ。
だから皆が想像してるヨッシーは、それがヨッシーです。
裏も表もない想像通りの人で、人に騙されやすいタイプ。

ヨッシーからの返事。



「そういえば、ソーメンとか食べたいな。
涼しい場所で、辛くてサッパリしたものを食べるのも良いね。
一緒に食べに行きませんか?」



そwうwいwえwばwww
でしょ?
想像通りの人なんです、ヨッシーって。
こん時は、ヤーさんに胸キュンしてたのと同じくらいに胸キュンしてた。


「そうですね!是非!」

そう返した。

(今頃ヨッシーは、また顔から火噴いてるんだろーなーw)
ヨッシーの攻略法は、全て把握した。任せとけ。



「え!?
それって、ご飯一緒に行けるって事ですか???」



何度も言わせんなよwww



382 :1 2011/11/15(火) 05:15:05.94 ID:6RdsKhGI0
「え??そうですよ!
もしかして、冗談で誘ってました?(笑)
それなら、また今度でいいですよ。」


ヤーさんで色んな耐久ついてたから、駆け引きになるが分からんけど、(押して引いて…)を
徹底していた自分。
いや、これが押してんのか引いてんのか分かんないけどw
職業柄なのもあるし、ズル賢くはなってたと思う。
ヤーさんから、秒で返事がきた。



「行きましょう。
じゃあ、来週の火曜日はどうですか?
夕方くらいから、空いてますか?
その日は、1君出勤だよね?
もし良かったら、同伴しませんか?」



返事がやけに冷静に見えたけど、ヨッシーの事だから実際はスキップもんなはず。
ぜってー顔緩んでるはず。ヨッシーは、そういう人だ。
しかし、同伴組んでくるとは思わなかった。
ヨッシーは、純粋だからなのか結構大胆な人だった。


「分かりましたー!
じゃあ、空けておきますね。」


アポった。
ヨッシーと初のアポ取ったった!!!

まぁでも、ご飯行って同伴なだけだし。
友達とご飯行くノリだった自分。



383 :1 2011/11/15(火) 05:29:51.45 ID:6RdsKhGI0
ご飯行く前日にヨッシーからメールきて、待ち合わせ場所と時間を告げられた。
お店がある駅の口の反対側の口での、待ち合わせだった。

そして、運命の火曜日。
いざ、当日になるとめちゃくちゃ緊張してた自分。

(いくら反対口とはいえ、もしオーナーとか他のお客さんにバッタリ会ったらどうしよう…。
ヨッシーと二人で居るとこ見られたらどうしよう…。)

って不安もあったから、余計に緊張してた。
この時は、自分は"緊張してるんだ"と思ってた。

いざ、待ち合わせの場所の向かった。
ヨッシーは、ポケットに手突っ込んで待ってた。
ヨッシーが自分に気付いて、ハニかんだ。


そのハニかみ顔が、初めてヨッシーとヤーさんとリンクさせた。

ヨッシーに関しては、ヤーさんと比べた事はなかった。
ヨッシーはヨッシーだし。てか、ヤーさんと全く正反対だし。

目の前にいるのは、笑顔のヨッシー。
一緒に居るとドキドキするし、楽しいし、もっと会いたいなって純粋に思う。

ただ、これから先の事を考えた。
もしヨッシーと付き合うってなったら、またヤーさんと比べるんじゃないかって。
初彼氏みたいに、押し付けてしまうんじゃないかって。

とりあえず、せっかくのヨッシーとの初ご飯なんだから、ヤーさんは脳内から消しておいた。
ヨッシーは子供みたいにはしゃいでて、「今日1君可愛いねwww」とか言ってきた。
ほんとに大胆だ。不意打ちでそんな事を平気で言うから、困る。
ヨッシーは、続けてこう言った。

「他のお客さんとかに会わないかな?」

「えっ何でですか?」

「見せ付けたい…(笑)」

「はぁ?www」

「いや、嘘です!でも、今日のこのスリルは一生忘れられないよ。」



あ、緊張じゃなかったわ。これって、スリルって表現がベストなんだ。
ヨッシーは、人を納得させるのがすんごく上手な人だった。



413 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 16:26:05.14 ID:6RdsKhGI0
ヨッシーとご飯屋さんに着いた。まさかの鍋だった。ソーメンいずこwww
でも、涼しい部屋で辛いキムチ鍋は美味かった。

「あっ、キムチだとこの後の出勤に響くよね?ごめんね!大丈夫かな?」

って注文する前に聞いてくれたヨッシー。
そういう部分でも真っ先に相手を気遣うヨッシーに、感心してた。

「あ!大丈夫です!ブレスケアー持ってますからw」

「ブレスケアーって何?」

「え!?あっ、うんと臭いを消してくれるタブレット?みたいな…。」

「へー!そんなのあるんだ!」



ヨッシーはアナログ人間だった。
「これは知ってるでしょ?」って物とか芸能人を聞いても、知らない。
好きな有名人は?って聞くと、何か歴史上の人物を挙げてきた。
自分は歴史のくそ弱いから、「へぇー!どんな人なんですか?」って聞いたけど、
やっぱりさっぱり分からんかった。

で、食事を終えていざ出勤。
さすがに一緒に同伴出勤はマズいどうしようって考えてたら、ヨッシーが、

「じゃあ俺、遠回りしてお店に向かいます。」

「あっ、はい!すみませんなんか…。」

「ううん、一緒にご飯食べれるだけでもほんとに嬉しいし!」

「あははw大袈裟なwでも、ご馳走様でした!」

そう言って、ご飯屋さんの前で別れた。
出勤途中にヨッシーからメールがきた。



「コンビニに寄るんだけど、何か必要なものあったりする?
ウコンの力とか、牛乳買っていきましょうか?」



ヨッシー、お前どんだけだよ。
ここまで出来るヨッシーが愛しくてたまらんかった。



415 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 16:36:42.90 ID:6RdsKhGI0
で、出勤。
それから30分位して、ヨッシーもきた。
ヨッシーは終始ニコニコしてて、こっちが気まずいぐらいだった。
オーナーは勘が鋭い人だったから、「あんたら何かあったでしょ?」っていつ聞かれるか
ハラハラしてた。
ヨッシーはそんなの全然気にしてる様子すらなかった。
「オーナーにいつバレてもいいよ!」って寧ろバレて欲しい感満々だった。
ヨッシーは次の日仕事だったから、終電で帰った。
その日の営業も、無事終わった。

朝方、家に帰ってとりあえずヨッシーにメールした。



「今日は、本当にご馳走様でした!
美味しかったし、楽しかったです!
お店でお会いするのとは、また違う緊張感ありましたね(笑)
今日はお仕事ですよね?
無理なさらないように、頑張って下さいね。
また、近々会いたいです。」



このメールはフラグか営業どっちかだろ。
でも、前にも書いたけど、ヨッシーには嘘つけなかった。
だから、営業メールじゃない。
本当にそう思ったからこそ、そんなメールを送った。

ヨッシーの事だから、またスキップしてんだろうなーw
次どこに誘うか考えてんだろうなーwって想像してた。


ヨッシーからの返事は、想像を遥かに超えた。



417 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 16:44:26.15 ID:6RdsKhGI0
返事は、その日の夕方に返ってきた。

「1君、昨日は本当に楽しかったです。
あれから、今日一日ずっと考えていました。
一緒にご飯に行った事で、やっぱり1君の事が大好きだと実感しました。
1君が振り向いてくれなくても、俺は1君の事を好きで居続けると思います。
でも、もし1君が俺の事を好きになってくれて、1君の心の準備が出来たら、
俺と付き合って欲しい。
俺は、1君に対して真剣に考えてる。
じゃあ、また土曜日に。」


吹いた。
顔から火噴きながら、吹いた。
照れくさくて、ベットで足バタバタさせてた。
心が痒くなった。

ヨッシーの伝える言葉・文字は、どの言葉・文字だって直球で感情がこもってた。
連絡先を交換する時は、あんなにそわそわしてたのに、いつの間にかTHE男になってた。

自分の事を優しく低姿勢で気遣ってくれつつも、最後に「お前の事が大好きだ!」っていう、
その段階を踏んだ告白に、落ちた。

ヨッシーと付き合う事にした。



420 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 16:54:17.00 ID:6RdsKhGI0
ヤーさん自体は心にいるのは変わらなかった。
でも、心の中にある恋愛のフィールドには、ヨッシーと自分だけしかいない。

初彼氏(以後元カレ)の時も、フィールドには元カレと自分だった。
でも、審判はヤーさんだった。
それ以降気になる人が出来ても、ヤーさんは審判を続けたままだった。

ただ、ヨッシーに関しては違かった。
フィールドには、審判であるヤーさんの姿はなかった。
ヤーさんは、観客席にいた。
いつの間にか、ヤーさんは過去の人になってた。

告白の返事を、メールで返すのは嫌だった。
だから、ヨッシーにこう返した。


「ありがとうございます!
ヨッシーにそう思ってもらえる事は、凄く嬉しいです。
嬉しいんですけど、考えさせて下さい。
やっぱり、まだ恋愛をしていいのか迷う自分がいるんです。
だから、答えがでるまで待ってもらえますか?」

ヨッシーは、

「いつまでも待ちます。」

っていう返事だった。
ヨッシーは、これから自分がどう動くか予想してなかっただろうなって思ってた。
それはもちろん当たる。

だってヨッシーだからwww



423 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 17:11:19.47 ID:6RdsKhGI0
土曜日になった。
当然の如く、ヨッシーはきた。
オーナーは、ヨッシーの席に自分をつけるってのが流れ作業みたいになってた。
ヨッシーは、なぜかまたそわそわしてた。
意外や意外、自分もそわそわしてた。
いざ、自分に告白してくれた人を目の前にすると、ドキドキそわそわしてしまった。
ヨッシーが、

「あっ、いっ1君。この間は、ありがとう!」

「ありがとうって何が?w」

「いや、ほら…鍋。。。」

「あー!それはここでは(内緒のジェスチャー)w」

「あっ!そう、そうだったよね!ごめん!」

「でも、凄い楽しかったよ!」

「ほんとに?また、行けるかな?」

「うん。行けるよ。」

「1君は、ほっ他に嫌いな食べ物とかあったりする?」

「ヨッシーさんと行けるなら、どこでもいいかなー。」

「え!?」

「だって、ヨッシーさんのうんちくすごい勉強になるしw」

「そ、そうなんだw」

「でね、あの返事なんだけど…。」

「あっ!…うん。」

「やっぱり、まだ恋愛できないなって思った。」



424 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 17:16:28.85 ID:6RdsKhGI0
「…。うん。」

「ヨッシーさん本当に良い人だし、優しいし。ほんとに尊敬してるよ。」

「……。そっか、ありがとう。」

「それに、ヨッシーは色んな人を笑顔にしてくれる人とも思うし。」

「え?…うん。」

「だって自分が、一緒に居るとすごい幸せだから。」

「俺だって、幸せだよ。」

「恋愛できないなって思ったけど、ヨッシーなら…って思う。」

「…???」

「だから、よろしくお願いします!」

「…んえ!?」

「もー言ったじゃんwwwねぇ、ビールのもwww」

「ちょwちょっと待ってwどういう事?」

「だからー、春夏秋冬を一緒に感じたいって意味!」

「つつまり、おk?」

「そう。ダメ?w」

「いやいやいやいや…いや、ダメじゃないよ!!!」

「はい、だから今日は乾杯の日w」

「うぉ…おなしゃーーーすっss!」



書きながら思ったけど、自分遠まわし過ぎてマジうぜーなwww
オーナーとか他の人にバレないように、所々話変えたり遠まわしに言ってるから、勘弁ね。



427 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 17:29:31.70 ID:6RdsKhGI0
ヨッシー自身、あんな言い方されたからフラれると思ったのは当たり前。
ずっと好きで居続けたいとは言ったものの、やっぱり自分にフラれたら、
今後どうやって自分に接していけばいいのか…とかを考えてたらしい。

まぁ、最後の最後で自分がよろぴくって言ってから、ヨッシー史上最大のテンションになった。
ネクタイ頭に巻いて、裸踊りすんじゃないかってくらいにテンションハイだった。

その日の営業を終えて、ヨッシーは自分に「外で待っててもいいい???」って言ってきた。

(こいつwアホかwオーナーにバレたらどうすんのよwww)

「ダメ!ちゃんと真っ直ぐ家に帰ってよw」ってヨッシー促して帰した。

キャストの携帯って、カウンターの内側に置くようにしてんのね。
で、それぞれの携帯が鳴ったら、カウンターに常時いるオーナーが呼びにくるって感じだったの。
客席で携帯いじくらなくて済むし。
その日の閉店作業中に、自分の携帯が鳴った。
オーナーが売り上げ計算してて、

「1ー携帯鳴ってるよー!」

ってカウンターから声張り上げて言ってきた。
(やべ!もしヨッシーだったらどうしよ!)って思って、すぐにカウンターに向かった。
携帯のサブ画面に、メール差出人のテロップが流れるやつだったから、
サブ画面を見れば誰からメールきてるか分かんのね。

そしたらオーナー、

「誰かなぁ誰かなぁ~w見ちゃおー!!!」

って携帯を取ろうとしたから、

「いやいやいやいや、ちょwダメですwww」

って小走りで携帯取った。
メールは、やっぱりヨッシーだった。



428 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 17:37:39.50 ID:6RdsKhGI0
「今日は楽しかったよ。
そして、意を決してくれて本当にありがとう。嬉しいよ。
改めて、今日からよろしくね。
絶対大切にする。約束します。
早く会いたいよ。」

あんだけ酔っ払ってたくせに、メールだけはきちんとしてた。
(自分、ヨッシーと付き合ってるんだ…///)ってまたドキドキしてた。

それからヨッシーとは普通にメールのやり取りして、ヨッシーも相変わらずお店に来たり、
会話も相変わらずだった。
でも、付き合ってるのにわざわざお店で会う必要もないし、ヨッシーにお金使わせるのも
何か嫌だったから、

「プライベートでいくらでも一緒に飲めるんだから、お店で飲むのはもったいないよ?」

ってメールしたら、

「俺が行きたいから行くんです。」

だと。
ヨッシーが意志の固い人だったし、それはヨッシーの自由だったから、それ以上は止めなかった。
ヨッシーは、自分と一緒に居る時間をもっと作りたいんだろうなー。
あのお店で飲むのが一番落ち着くんだろうなー。
って自分は思ってたし。

でも、その「俺が行きたいから行く。」は違う意味だった。
それに気付くには、時間はかからんかった。

ある事件が起こる。



430 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 17:49:15.61 ID:6RdsKhGI0
水商売は指名あってこその仕事だし、お気に入りの子と一緒に飲むからこそ楽しい。
恐縮ながらも自分の指名はある程度あったし、だからこそオーナーにも自由にやらせてもらってた。
お酒の席だもん、冗談で「1好きーwww」って抱きついてくる人もいる。
下ネタは、おつまみみたいなもん。
酔っ払った勢いでティンコ出してくる人もいたし、オパイポロリする人もいた。

前に話した、「1と連絡先交換した!」って事をヨッシーが自慢してたお客さんは、ヨッシー以上に
お店にきてた。
昼働いてるとは聞いてたけど、大丈夫なの?って位に朝までコースが多くて。
性格のきつい人だったけど、話は面白くて、自分もよく席についてた。
その人の事は、ボンさんって呼ぶ事にする。

ヨッシーと付き合い始めるちょっと前から、自分はボンさんから恋愛相談を受けていた。
ボンさんがゲイって事は元々知ってて、彼氏ともう長い事付き合ってるって事も知ってた。
ボンさんが、

「なぁ、1。お前だったらどうする?」

「うーん、自分だったらどうしますかねぇ…。」

「いや、それを聞いてんだよ。」

「恋愛って二人じゃないと分かんない事って多いと思うんですよ。」

「うん。」

「それに、長年付き合ってるからこそ、見落としがちな相手の長所とか短所とか…。
それを忘れて省いて、相談してきてる部分ってないですか?」

「分からん。」

「だから、ボンさんの彼氏にも話を聞かない事には、ただボンさんの肩を持つ事になりそうだし。」

「じゃあ、聞けよ。」

「いやいやwボンさんの彼氏も、ボンさんと同じような感情を今抱いてるとは限らないじゃないですか?」

「どういう事よ?」



431 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 17:55:45.41 ID:6RdsKhGI0
「ボンさんとボンさん彼は、今倦怠期なんですよね?」

「倦怠期っつーか、もう別れたい。」

「まぁまぁwとりあえず、倦怠期だとしますよね?」

「うん。」

「ボンさん彼も、ボンさんに対して不満があったり怒ってる部分がありますよね?」

「あるだろうね。」

「でも、ボンさん彼が"別れたい"とは思ってないと思うんです。」

「何でそう思う?」

「お互いにもう潮時だと思ってれば、相談なんかしないでとっくに別れてますよね?」

「そうだな。」

「だから、ボンさんはもう別れたいと思ってても、相手はボンさんの事をちゃんとまだ見てると思うんです。」

「見てくれなくていいけど。」

「だからwww長年付き合ってるからこそ、ボンさん彼はボンさんの長所とか短所を全部分かってる。
今回も、相手はただの"ボンさん倦怠期モード"だと思ってると思います。」

「はぁ。」

「てか、別れたいと思ってるなら別れたいってちゃんと伝えました?」

「言ったよ。」



432 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 18:02:55.39 ID:6RdsKhGI0
「彼は、それに対して何て返したんですか?」

「別れないって言われた。」

「それで、何て返したんですか?」

「別に、何も。」

「じゃあ、本当に別れようとは思ってないんじゃないですか?」

「思ってるよ!」

「そこで引いたんですよね?情で引いたんですか?」

「うん、情だと思う。」

「本当に情だけですか?」

「そうだ。」

「例え情だけで繋がってても、そこに思いやりとか優しさはありますか?」

「ない。」

「長年付き合ってるからこそ情はあるものの、別れたいと思ってもそれに応じてくれない事がめんどくさいですか?」

「そう。」

「だったら、さっさと別れた方がいいですね。というか、別れる別れないじゃなくて、ボンさんが
携帯を替えるなり、ボンさん彼から徹底的に離れた方が良いと思います。」

「いや、できたらそうしてるよ!」



435 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 18:10:25.74 ID:6RdsKhGI0
「できたらそうしてるって、それって甘えじゃないですか?」

「は?」

「ボンさん彼に、失礼だと思います。」

「何で?」

「ボンさん彼は、ボンさんがもう情で付き合ってくれてるって事、気付いてると思います。」

「うんで?」

「ボンさんに"別れたい"と言われても、拒否ったんですよね?」

「断固拒否された。」

「ボンさん彼は情だけじゃなく、今でもちゃんとボンさんを愛してると思います。誰かどう考えても
分かると思いますけど。」

「だろうね。」

「ボンさん彼から徹底的に離れる勇気がないなら、"別れたい"とか言わない方がいいです。」

「…。」

「別れたいけど別れてくれないなんて、甘えです。もっとちゃんと相手の事考えて下さい。」


ちょっと、ボンさんくだり長過ぎたけど、こういう感じの相談をお店に来るたびに受けてた。
「何でこんなに自分に相談してくんの?オーナーの方が良くない?」って思ってたけど、
これは後日知る事になる。



436 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 18:22:51.09 ID:6RdsKhGI0
ある日、ボンさんが帰る時。
ボンさんに頭ポンポンされて、「お前可愛いな。」って言われた。
まぁ、そういう風な事を軽々しくする人も確かにいるけど、ボンさんに至っては違う感じがした。

ある週末、ヨッシーもボンさんもお店に来てた。
その日は忙しすぎて飲みすぎて、自分は閉店前には既にボロッボロだった。
トイレにこもってリバースしてたら、ヨッシーがお水を持ってきてくれた。

「だっ大丈夫?飲みすぎちゃったね…。」

て言いながら背中をさすってくれるヨッシーに、キュンとした。
5分位経って、ヨッシーに「もう大丈夫だから戻ってて。」って言って戻した。
まだ気持ち悪かったけど、ヨッシーと二人でトイレにいるのは店的にマズいと思ったし。

その時、店内でヨッシーとボンさんが喧嘩してるとは知らずに。
自分はトイレにいたから気付かんかったけど、ボンさんがヨッシーに

「お前がどんな事を1にしても、1は振り向かねんだよ!」

「は?どういう事?」

「お前は1をモノにできねぇーつってんだよ。」

「っっ…!」

みたいな喧嘩があったと、オーナーから聞いた。

ヨッシーは悔しかったと思う。
実際、ヨッシーと自分は付き合ってたけど誰にも内緒にしてたし。
ボンさん的には、ヨッシーみたいな奴に自分が振り向くわけないと思ってたっぽいし。

ヨッシーはその後、しかめっ面で黙ってちびちび飲んでた。
自分が話しかけても、ぶっきらぼうだった。



450 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 18:47:15.69 ID:6RdsKhGI0
その日の営業が終わって、ヨッシーにお礼メールして普通に返事返ってきた。
だけど、自分が寝てる間にヨッシーからまたメールが入ってた。

「夜の仕事、続けたいと思ってる?」

ヨッシーはずっとそう思ってたらしい。
そりゃそうだ、オーバーに書くと好きな相手が知らない人に媚(夢)売ってんだから。
誰だって辞めて欲しいと思うはず。
そう思ってはいたけど、自分は誇り持って仕事してたし、この仕事が好きだった。
だから、そう言わなかったんだろう。
でも、ボンさんの事があって我慢の限界に達した。

「続けたいっていうか、次の仕事探さないと辞めれないよ。」

「次の仕事の心配してるだけ?」

「そうだよ。家賃とか生活費途切れちゃったら、生きてけないもん。」

「じゃあ、俺と一緒に住もう。」



(え!?)

「本気で言ってるの?」

「うん。部屋は狭いし汚いし、お金もないけど。
1が次の仕事見つかるまでは俺が何とかするし。
それに一緒に住みたい。」



ボンさんに罵倒されたおかげで、ヨッシーが加速した。



454 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 18:59:30.10 ID:6RdsKhGI0
これは想像裏切るかもしんないけど、自分は「それじゃあお願いします。」って返してた。
ヨッシーとなら一緒に生活出来ると思ったし、それに自分自身がヨッシーともっと一緒に
居たいと思ってたし。
ヨッシーは、次の日にもう

「1の合鍵作って、パジャマを買ってきといたよ。
気に入るか分かんないけど、これでいつでも住めるよ!」

ヨッシーのワクワク感が伝わった。
自分は今まで友達ん家に連続で居座ったり、ルームシェアばっかりしてたから、
誰かと住むのに抵抗はなかった。

それにヨッシーは彼氏なんだしいっかと思って、ちょっと早い気もするけど、ルームシェアを解消して、
荷物をヨッシーん家に全部送った。

ものの数日の間に話が進んで、「一緒に暮らそう。」って言われて一週間後には、
ヨッシーと同棲がスタートした。

ヨッシーの家は、まんま独身男性の一人暮らしって感じの部屋だった。
元々片付けも好きで綺麗好きだった自分は、一から十までヨッシーの部屋を綺麗にして、
自分の荷物を整理したりで、あっという間にカップルの部屋になった。

ただ一つ難点は、ヨッシーの部屋のクローゼットが狭過ぎて、自分の服が入らなかった事。
それを除けば、一緒に暮らすのに不便はなかった。

夜辞めるから一緒に住もうって話で同棲始めたのに、ヨッシーは自分と一緒に住んでる事に
満足したのか、

「夜が好きなら、続けてもいいよ。だけど、絶対に浮気しないでね。
俺の事裏切らないでね。とくにボンだけは、近づかないで欲しい。」



ヨッシーらしいな、と思った。



456 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 19:09:55.53 ID:6RdsKhGI0
実は「一緒に暮らそう。」って言われてから、オーナーには「辞めたいです。」とは伝えてた。
辞めるとなっても、一ヶ月先の事だからすぐには辞めれないけど。
オーナーは即答で、

「無理。」

何度言っても、それだった。
ヨッシーにはその事を話しておいたし、いざとなったらバックレてもいいとも思ってた。
ヨッシーが嫌なら、ヨッシーの為にそうしたいと思ったし。
オーナーの反応を知ってたからこそ、ヨッシーは「夜続けてもいいよ。」って言ってくれたんだと思う。

お互いに昼夜逆転の生活だったけど、凄い楽しくて幸せだった。
ただ、色恋とまではいかないけど、自分に指名が入るたびにヨッシーに申し訳なくなった。

その頃から、ヨッシーはお店にこなくなった。
理由は一緒に住んでるからのもあるけど、「1を信じてるから。」って言ってた。
多分、ボンさんの件で相当きつかったんだと思う。
夜の仕事に理解はあったけど、働いてる姿を見るのはやっぱりきつい…とも言ってた。

だから、出勤した時に誰が来たかとか何を言われたとかは、ヨッシーに報告はしないと
決めた。
「そいえば○○ちゃんが来たよー。」って軽い報告はしてたけど、ボンさんの事があってからは、
仕事での話はしなくなった。

ところが、とあるお客さんによって、ヨッシーを責めざるおえなくなった。



459 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 19:18:03.02 ID:6RdsKhGI0
そのお客さんは、ボンさんから相談を受けていた、ボンさんの彼氏だった。

ボンさんやオーナーから、どういう人かっていうのは聞いてた。
その日は、オーナーから「ボンさんの彼氏がくる。」って聞いてたし、名前も知ってた。
そのボンさんの彼氏は、女性っぽい人だったからカナコさんって呼ぶ事にする。

カナコさんは、お店に入ってくるなり自分を睨み付けてきた。
"ふてこい"って言葉そのまんまの人で、自分が話しかけてもはぁ???状態。
(何なのこいつ…。)って思いながら接客してた。
カナコさんがこう言った。



「あんたさぁ、うちのボンって知ってるわよね?」

「え?はい、知ってます。」

「ボンから相談受けてるわよね?」

「相談?相談っていうか、色んな話はしますよ。」

「あたしたちの話聞いてる?」

「お二人がお付き合いしてるっていうのは聞きました。」

「それだけ?ほんとにそれだけ?」

「はい。」

「嘘ついてもバレんだからね。」

「いや、嘘とかじゃなくて本当ですよ。」



465 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 19:30:20.84 ID:6RdsKhGI0
「ボンに近づかないで。」

「いや、近づくも何もお客様なので…。」

「だからー、あたしはあんたみたいなのが一番嫌いなの。」

「…。どうしてですか?」

「いちいち恋愛相談なんか乗ってほしくないの、あんたには。」


何でカナコさんが、ボンさんの恋愛相談を知ってるんだろうと思った。
でも、この後のカナコさんの発言で知ることになる。


「ボンから聞いてんのよ。あんたの事気に入ってんだって。」

「え!?」

「あたしは別れる気なんかさらさらないし、ボンが誰を好こうが焼こうがどうでもいいのよ。」


これも後からカナコさんに聞いたんだけど、ボンさんはカナコさんに
別れたい→何で?→好きな子ができた→誰よ?→1だ
っていう話もしたらしい。
それで、カナコさんは自分がどんなやつか偵察にきて、爆弾落としたわけ。
そして、ボンさんがヨッシーに罵倒した事もカナコさんは知ってた。

「この間さぁ、あたし聞いたのよ。」

「何をですか?」

「ヨッシーからも好かれてんだってね?」

「いや、それはヨッシーさんしか分からないんで、どうかは…。」

「あんたも可哀相ね。」

「え?」

「ヨッシーとあたし、昔関係持ってたのよ。」





絶句。



468 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 19:39:28.50 ID:6RdsKhGI0
誰にだって過去はあるし、それを問い詰めてもしょーがない。
だけど、まさかあのヨッシーがカナコさんと関係持ってたっていうのは、理解なんか
できるはずもない。
返す言葉が見つからなくて、あうあうあーになりそうだったけど、負けたくなかった。
ここで負けたらオカマがすたる。

「そうなんですか。」

「まぁ、遠い昔の事なんだけどねーあっはは。」

「…。自分は、ボンさんとカナコさんの事本当に応援してますよ。」

「あら?そうなの?」

「ボンさんはあんな言い方してますけど、実際ボンさんはカナコさんの事愛してるんだなーって
感じますし。」

「知らないわよ、そんな事。」

「ボンさんからは確かに相談は受けましたけど、カナコさんがそれが嫌なら、今度そういう話は
断ります。」

「分かってるじゃない、あんた。」

とりあえず、そういう感じで終わらせた。
もうその話はしたくなかったし、ヨッシーの事で頭がいっぱいだった。
ヨッシーが何で…何でこんな人とって思ってた。

普通を装ってたし、お酒が入れば入るほど、カナコさんは普通になってきた。
言葉にトゲのある人だけど、本当は優しい人だった。
カナコさん自身も、ボンさんに本当に捨てられるんじゃないかって怖かったんだと思う。



471 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 19:46:52.79 ID:6RdsKhGI0
その日はヨッシーの事ばっかり考えて、家に帰るとヨッシーはまだ寝てた。
叩き起こした。

「おい!」

「…ん、あはい!あ、お帰り!」

「今日カナコさんがお店に来たんだけど。」

「え!?ボンもきた?」

「きてない。」

「何で怒ってるの?」

「カナコさんが、ヨッシーと昔関係があったって聞いたんだけど。」

「はぁ!?!?!?何言ってんの???」

「ありえないんだけど。」

「いや、ちょっと待って。マジで待ってよ。」

「ありえない。気持ち悪い。」

「だから聞けよ!!!!!!!」


ヨッシーが初めて怒鳴った。

「俺は、カナコと関係持った事はない。ボン繋がりで会った事ある程度だ。」

「あっそ。」

「ただ、カナコとボンが付き合ってる時に、お店で誘われたのは事実だ。」

「はぁ?」



472 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 19:57:38.54 ID:6RdsKhGI0
会話形式だとクドくなるから、簡単に説明すんね。

長年付き合ってればその分倦怠期だって多くなるのは当然。
カナコさんとボンさんの倦怠期は、今に始まった事じゃないし今までに何度もあったらしい。
だから倦怠期に入れば入る程、ボンさんはカナコさんから離れていこうとした。
そして倦怠期の時期に、たまたまお店でヨッシーとカナコさんが居合わせた。
カナコさんは、何度もヨッシーに「この後一緒にどっか行きましょ!」って誘ってきたらしい。
当時はヨッシーとボンさんは親友だったし、それにヨッシーはカナコさんに興味すらなかったから、
毎回断ってた。そして、その事をボンさんにも誰にも言わなかった。

これはもうどっちを信じる信じないの話になるけど、ヨッシーがわざわざ話を作ったり、
嘘つくとは思えないし。
怒りMAXだったけど、ヨッシーを責めてもしょーがない。それに過去の事だ。
でも、ヨッシーに対して不信感みたいなものが、そこで初めて生まれた。
ヨッシーを信じすぎてた分、一人で考えたり悩む事ができなかった。

だから、オーナーに言う事にした。
自分とヨッシーが付き合ってる事を。
平日の営業終わりだとそこまで酔っ払う事もないし、他のキャストが帰るまで店で待った。
オーナーには、「営業終了後に話があります。」とは伝えてあった。

お店には、オーナーと自分の二人だけになった。



476 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 20:09:26.66 ID:6RdsKhGI0
「1、話って何?」

「いや…あの…非常に言いづらいんですけど…。」

「何w言いなよw」

「ちょっと待って下さいw」

緊張して、なかなかすぐには言い出せなかった。
でも、今言わんと次いつタイミングがくるか分からん。
それに、カナコさんの事があってから、オーナーに知ってほしいって気持ちが大きくなってた。
というか、助言が欲しかった。

「実は…ヨッシーさんと連絡先を交換してます。」

「え?wマジで?いつから?」

「多分、ヨッシーさんがオーナーにしつこく連絡先の事言ってた辺りから…。」

「気付いてたけどねwww」



え。

「気付いてたんですか!?」

「気付くでしょ。だって、二人ともあからさまだもん。怪しいなーとは思ってたよ。」


二人とも顔に出てたらしい。



477 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 20:14:51.65 ID:6RdsKhGI0
でも、言わなきゃいけない事はそれだけじゃない。

「あと、もう一つ伝えたい事が…。」

「まだあるの!?」

「えーっと…、実はヨッシーさんとお付き合いしてます。」

「えーwwwwwwwマジでwwwwwwww」


オーナーのテンションの上がりように驚いた。

「えっで?で?それで?いつから?」

「3ヶ月前?くらいから…です。」

「怪しいとは思ってたけど、まさか付き合ってんだねーw」

「…はい。」

「いんじゃない?だって今幸せでしょ?」

「…はい。」

「お互いが好き同士なら、何でもいんだよ。
連絡先を交換すんな!って1に言ったのは、あんたを守るため。
守るために言ったけど、それでもあんたはヨッシーに連絡したんでしょ?」

「はい。」

「メールしたり会ったりして、その答えが付き合う形になったんでしょ?」

「はい。」

「ならいーじゃん。」



478 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/15(火) 20:30:45.09 ID:6RdsKhGI0
「いやーw付き合ってたなら、ボンちゃんの罵倒はヨッシーにはきつかっただろうねw」

「はい…そう思います。」

オーナーに認めてもらえた。
その後、同棲してる事とかボンさんやカナコさんとの一件も話した。
誰にも言えなかったから、スッキリした。

結局、カナコさんの「ヨッシーと関係があった。」ていうのは完全にシロで、
カナコさんは「あんた(1)はあたしの中古品に好かれてんのよ!」っていうアピールをしたいが為に、
ヨッシーを使ったらしい。
カナコさんがヨッシーを誘ってたのはオーナーも気付いてて、ヨッシーも優しいから、
誘いには乗らなかったものの、倦怠期時のカナコさんの聞き役だったらしい。
それを、カナコさんは「私はヨッシーに好意を持たれてる!」と勘違い。
カナコさんには、それからも何度も振り回された。根は良い人なんだけどね。

ヨッシーがお店の常連だったっていう話はしたと思うけど、常連であればあるほど、
ヨッシーの存在を知ってるお客さんは多かった。
だからこそ、「実はヨッシーと付き合ってた」とか「ヨッシーと一夜過ごした」とか、
そういう風に言ってくる人が他にもいた。
その度に、オーナーに相談してた。
実際はほとんどが、ヨッシーに片思いをしてた人達が酔っ払った勢いでついた、嘘だったけど。
でも、結局嘘かどうかなんてのは、

(当事者じゃないと分かんない。)

とは分かってた。
でも、ヨッシーの誠実さは日を増す程に伝わるし、オーナーだって嘘つかない。
そういうのがあったおかげで、良い意味でヨッシーに執着しなくなった。
ヨッシーは、そんな自分に「もしかして冷めたの?」って何度も聞いてきたけど、
「良い意味で落ち着いたんだよ。」ってちゃんと言った。

安定期に入った。
お客さんが引いて、お店は早く閉める事になった。
電車もないし、歩いて帰れる距離だったからそうする事にした。



繁華街を出ようとしたその時、見覚えのある姿が目に入ってきた。



493 :1 2011/11/15(火) 22:19:19.98 ID:AT3Dn4NU0
(…ヤーさんだ。)

目に入ってきたのは、間違いなくヤーさんだった。
見た事のある服で、帽子を被ってた。
顔はハッキリ見えなくても、ヤーさんだと認定するのは容易い事だった。

なつきさん事件以来、すぐに飲み屋に入って、そしてヨッシーに出会った。
ヤーさんの姿を見るのは、一年ぶりの事だった。
ヤーさんの街だったけど、この一年見かける事もなかった。

だから、突然の事過ぎて、声をかける勇気もなかった。
すれ違うのも、怖かった。

今まで会っていない期間だってあったけど、数ヵ月に一回は連絡をとってた。
あんな別れ方で、一年も音沙汰なしで、何を話せば良いかも分からん。


ヤーさんは自分に気付いてなかったから、来た道を戻り、遠回りして帰った。

ヨッシーのおかげで、ヤーさんが過去の人になってきてたのに。
一気に思い出が蘇ってきた。

ヤーさんの姿を見かけた事を、ヨッシーにも言えなかった。
とにかく、忘れようとした。



494 :1 2011/11/15(火) 22:30:40.62 ID:AT3Dn4NU0
帰宅して、ヨッシーはまだ寝ていた。
頭の中では、ヤーさんの事を考えていた。

(ヤーさん、元気そうだったな…。)

ヤーさんにアクションを起こそうとかは一切なかった。
ただ、ヤーさんの職業や状態を少なからず把握してるつもりだったから、
元気な姿を見れただけで十分だった。

自然と手が動いて、パソコンを開いた。
デジカメの写真を記録してる、フォルダーをクリックしてた。
今のお店に入ってからは、そのフォルダーを封印してた。
残してはいるけど、見なかった。

ずらりと並ぶ写真。
懐かしの写真を見てたら、あの時の写真が出てきた。

ヤーさんと自分との写真。
ヤーさんのおちゃらけた写真。
そして、お気に入りだったヤーさんが撮ってくれた、二人の写真。


見ない方が良かった。
見たらダメだって分かってたし、例え見てもヨッシーがいるから大丈夫だろうと思ってた。

自分がそんな思いに振り回されてるとは知らずに、
ぐっすりに寝ているヨッシーに、申し訳なさ過ぎて。

フォルダーを閉じた。
ヤーさんとの当時の事を思い出してドキドキしてたけど、とにかく違う事を考えた。
ヤーさんに結び付かないようなどうでもいい事を、考えるようにした。



497 :1 2011/11/15(火) 22:40:35.95 ID:AT3Dn4NU0
それから数日は、ヤーさんの影が頭の中でチラついてた。
でも、ヤーさんに頼らなくても・考えなくても生活出来るようになっていた。
ヤーさんの姿を見た事で動揺はしていたけど、大丈夫だった。
これは、本当にヨッシーのおかげだと思う。

ヨッシーと出会ってすぐに、ヤーさんの話をしてたって事は書いたよね。
だから、ヨッシーはヤーさんの事を知ってた。
それに、自分がまたヤーさん絡みで暴走しないようにって、
プライベートでは、ヤーさんの街には出かけなかった。
出勤途中や帰る時も、ヤーさんのエリアを通らないようにと心配してくれた。

マジでどうしようもない自分だけど、ヨッシーはどんな自分であっても、
「大丈夫だよ。」って言ってくれた。

それから、またヤーさんの姿を度々見かける事になる。



498 :1 2011/11/15(火) 22:58:03.38 ID:AT3Dn4NU0
これからは、ヤーさん中心の話をしてく。
だけど、まず最初に伝えておきたい。

ヨッシーの事は、心底愛してたしこれからもずっと一緒に居たかった。
ただヤーさんの存在は、何度も言うようだけど…神レベルで。
この先もずっと、忘れられない人だって分かってた。

ヤーさんの姿を頻繁に見かけては、遠回りした。
とにかく、極力、会わないようにした。
でも、ヤーさんの姿を見かければ見かける程、メールしたくなった。

ヨッシーと付き合って、ヤーさんの連絡先は削除した。
ヨッシーの為に、ヤーさんを絶ちきりたかった。
でも、メアドも番号も全部記憶してた。
携帯からは消えても、脳内からは消えなかった。

出勤したけど、お客さんもいなくて暇な時間だった。

メールの新規作成画面を出した。
試しに、脳内に残ってるヤーさんのアドレスを打ってみた。



見覚えのあるアドレスのレベルじゃなくて、ヤーさんのアドレスだった。
でも、もしかしたら連絡先が変わってるかもしれない。
もしかしたら、記憶違いで忘れてるかもしれない。
確かめるには、メールを送信するしかない。

踏みとどまった。

もし、また街でヤーさんを見かけたら、その時メールしてみよう。
ただ、ヤーさんが出没しそうなエリアには、二度と通らない。

絶対通らんだろ!って道を選んで、通勤するようにした。



501 :1 2011/11/15(火) 23:15:55.73 ID:AT3Dn4NU0
予想は的中して、それから数ヵ月はヤーさんの姿を見かける事はなかった。
見かけなければ、ヤーさんの事を執拗に考えないし、そのルートで正解だった。

それが、ついにヤーさんの姿を見かけてしまった。
ヤーさんの街なんだから、いつどこに居てもおかしくないのに。
ヤーさんに会わない確実な方法は、ヤーさんの街を離れるしかない。

でも、もうこの時点で「メール…どうしよう…。」とはならんかった。
「元気にしてるか?」を聞く位だったらいーかなと思ってた。

ヤーさんのアドレスは相変わらず覚えてた。
ヤーさん宛のメールを作った。


「お久しぶりです!
覚えてますか?元気にしてますか?」

それだけ送った。



すぐに返事が返ってきた。



505 :1 2011/11/15(火) 23:29:50.04 ID:AT3Dn4NU0
記憶していたメアドが間違っていれば、エラーメールが、遅延で返ってくる可能性だってある。
それに、ヤーさんからの返事にしては早すぎたから、エラーメールか他の人からのメールだろうと思った。





ヤーさんからだった。



「1さーん!
元気してるん?
今何してんの?」

1年前のあの日。
最後にヤーさんにメールを送って、返事がこなかった。
そんなブランクをいちいち感じさせない、普通なメールだった。


「元気してますよ!
今は、また夜やってます(笑)
て言っても、ミックスバーですけどね!」


普通なノリで返した。
ヤーさんにいちいちミックスバーがどんな所か言わなくても、分かると思ったから、
説明は省いた。
あと、ヤーさんが返事をしやすくする為に短く送りたかった。



そう狙ったのに…。



返事は返ってこなかった。



508 :1 2011/11/15(火) 23:38:57.34 ID:AT3Dn4NU0
その日もお店は暇で、早上がりになった。
ヤーさんからの返事がこない事は気になってたけど、気分屋な人だ。
メールの返事をくれた事。
元気かを聞いてくれた事。
何してるかを聞いてくれた事

ヤーさんが、自分の事を相変わらず気にかけてくれてるんだって、
実感するだけで、それだけでもう十分だった。


その日も、ヤーさんエリアじゃないルートで、帰ってた。
音楽聴きながら、一人鼻唄唄いながら帰ってた。
だから、気付かなかった。
信号待ちをしてる時に、携帯のバ●ブが鳴り続けてる事に、やっと気付いた。




こんな時間だから、ヤーさんではないな。
誰だろう?と携帯を開いた。





ヤーさん
XXX-XXXX-XXXX




ヤーさんから電話だった。



522 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 00:02:22.81 ID:nAU8PseE0
普通にテンパるだろ!1年ぶりのメールに電話だぞ!!!

音楽止めて、イヤホン外して…ってそんな事してる間に電話が切れたら困る。
切れたら切れたでかけ直すのにも勇気いるし。
今ここで取っても、緊張しすぎてもうあかん…だった。
そんな事考えてたら、






電話が切れた。



ホッと胸を撫で下ろすと同時に、後悔。
ただかけ直せばいーだけの話なんだけど、それがどれだけ勇気入るか。
それに、ただのメールの返事の件での電話の可能性だってある。
気にしない事が一番だ。
また後日、「すみません!電話取れなくて!」ってメールする口実にもなる。
それd



ブーーーン、ブーーーーン、ブーーーン




XXX-XXXX-XXXX



ヤーさんから、二回目の電話だった。



524 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 00:07:04.66 ID:nAU8PseE0
二回も連続で電話してくるなら、よほどの急用かと思った。
これは取らないと…嫌でも取らないと…。


「も、もしもし…。」

「あー、1さーん?」

「はい。」

「元気してますのー?」

「え、まぁはい、一応(笑)」

「そうなんや!今何してんのー?」

「今何してる…?えーと、仕事ですか?それとも今ですか?」

「どっちもー(笑)」

「えーと、仕事はバーで今は歩いてますっ!」

「もう終わったん?」

「はい、早締めだったんです。」

「残念やなぁ。」

「え?どうかしたんですか?」

「いや、行こうと思っててんけど。」

「え!ちょ!マジですか?」

「まぁ、いいわ!」



530 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 00:12:44.42 ID:nAU8PseE0
「いや、何かすみません…。」

「えーって。」

「ヤーさんは、今何してるんですか?」

「今ぁ?飲んでるわ(笑)」

「相変わらずですねw仕事も相変わらずですか?」

「あー今な、○○で店やってんねん。」





え?え???
ここまで、ヤーさんと自分の偶然が重なると、逆に怖くなった。


「○○って○○ですよね?」

「そうやで。」

「そ、そうなんですか…。」

「何や?」

「いや、自分、今そこの近くに住んでるんです…。」



ヤーさんのお店は、自分(元はヨッシーのだが)の家の最寄り駅にあった。



534 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 00:20:39.67 ID:nAU8PseE0
テンパりすぎてた自分だけど、テンパってたからこそ会話出来たのかもしれん。
ヤーさんは、自分がヤーさんのお店の近くに住んでると聞いて、

「え?そうなんや?」

「まぁ、でも、広いですよね。○○はw」

「せやなー!」

「今度、時間合ったら、お店に遊びに行きますね!」

「ほんまかいな(笑)」

「ほんまですーwじゃあ、また連絡しますね!」

「ほなー。」



この時、頭の中でパズルが完成した。
というか、1年前のあの屋台で呑んでる時の話。枝豆とビールの時ね。

ヤーさんとおっさんが、時折「お店が~」って話をしてた。
自分は何の話か分からんかったし、ビールまじうみゃあwだった。

ヤーさんが、自分にお店の話をしてきた。



543 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 00:33:24.72 ID:nAU8PseE0
ヤーさんはこう言った。

「新しい店開くねん。」

「へー!そうなんですか!何のですか?(ビールうみゃあwww)」

「この前みたいな軽い飲食店やねんけどな!」

「ヤーさん、料理上手ですもんね~w食べに行きますよ~w」

「それになぁ、店ちっこいから俺一人でやらなあかんねんて。」

「えwかっちょいーですねww店主www」

「おん。でもなー、今1遠いとこ住んどるからなぁ。」

「ん?遠いとこ???」

「いや、お店の事でな。」

「え?(枝豆うみゃあwww)」

「またこっちに越してこいやw」

「いきなりそれは無理ですwww」



これは、もしかしてだからね。もしかしてなんだけど。

1年前にお店を開くって決まってて。
ヤーさんが一人でお店をやるとも決まってて。
ヤーさんの言う、こっちに越してこいっていう意味。
そして、ヤーさんが自分に何を言いたかったか。

あの時は酔っ払ってたし、「ヤーさんまた何か始めんだなーwww」としか思ってなかった。
電話を切った後に、パズルが完成した。
ヤーさんと自分がバイトを辞めて、自分がヤーさんに何てメールしたか覚えてる?




「あの職場に入って、ヤーさんに出会えて本当に良かったです。
今までみたいには会えなくなるけど、たまには飲みとかご飯行きたいです。
いや、てかヤーさんに会えて本当に嬉しかったです。
もっと一緒に居たかったです。」



557 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 00:52:18.65 ID:nAU8PseE0
ヤーさん、もしかして。
新しいお店で、一緒に働こうとしてた?
お店一人でやるから、もしかして自分をバイトとして雇おうとしてた?
でも、それをストレートに言うのも恥ずかしい。
それに、自分がこっちに戻ってきて直ぐの話で、電車で1時間以上もかかる所に住んでたから、
言えなかった?

そんなのあくまで仮定にすぎないけど。

もうあの時に戻って、ヤーさんに聞く事もできんし。
あの時に戻れたら、ちゃんとヤーさんからお店の話聞けば良かったね。
なつきさんの事で、一人で勝手に怒らんで、始発までどっか行けば良かったね。

そのたった2つをクリアーすれば、もうちょっと違う道に進んだんじゃないかって。
電話を切って、もう何か全てがリンクした感じがして。

妄想と思われても構わんし、何言われても構わん。
だけど、あの時ヤーさんは、

「また一緒に働こうや。」

っていう気持ちがあったんだと、今でも思ってる。
もし一緒にお店をやるとなれば、女であるなつきさんに紹介しておいても、
変じゃない。
というか、なつきさんは遅かれ早かれ、ヤーさんのお店に来るだろう。
そして、遅かれ早かれ自分と会う事にもなっただろう。

そこに紹介もせずに自分が働くなれば、なつきさんは疑心暗鬼になるだろう。
だから、先に予防線引いておいてお互いに紹介しておけば、それなりの対処も出来るだろう。

ヤーさんなりに、考えたんだ。



563 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 01:05:35.62 ID:nAU8PseE0
ヤーさん友達のおっさんも、

「えー、この子(1)でいーじゃんwこの子にしときなよwww」

って言ってたのも、確かに聞こえてた。
あん時は、「何のいーじゃんだよおっさんwww」だったけど。

ヤーさんとのきっかけを作ってくれたのは、バイトだった。
職場が同じなら、メールする口実や、会う口実を考える必要もない。
仕事終わりにどっか行けるしね。

もしかしたらだけどね。
でも、今までのヤーさんの言動見てたら、そう思えてくるんだよね。
いっつも肝心な事は、えらい遠回しで。
ましてや、自分に好意を持たれてるのに気付いてるんだから。

それが本当に嫌なら、自分を遠巻きにすればいい。
無視して欲しい。
何も言わなくていいよ。
寧ろ、ボコってくれてもいいよ。

嫌いになれるなら、なってるし。
忘れられるなら、忘れてるし。



568 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 01:15:42.37 ID:nAU8PseE0
その後、数日してからヤーさんにお礼メールを送った。
ついでに、「普通のバーじゃないからヤーさんグループが気に入るかどうか…。」とも送った。
「ゲイの人が多いお店です!」とも送った。
本当に嫌な人はこないだろうし、ヤーさんが一人でそんなお店こないってのも分かってたし。
返事はこなかった。

その日の営業も、早締めだった。
いつもと同じように歩いて帰ってた。

ヤーさんから電話がきた。



「もしもしー、1さーん?」

「はい!どうしたんですか?」

「あーメールあざっす!」

「いえいえwで、どうしたんですか?」

「今店におる?」

「え、何でですか?」

「行こうと思って。」

「え???」

「1さんの為に、一人で行こうと思ってんやけど。」

「へ!?マジで言ってるんですか?」

「おん、あかんの?」


もう家に着く直後だった。



572 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 01:30:57.55 ID:nAU8PseE0
お店を早く締めたって伝えたら、ヤーさんにぶっきらぼーに「あっそ!ほないーわ!!!」と言われた。
二回も断ってるわけだから、ほんとに申し訳ないなと思った。
その後謝罪メール入れたり、ヤーさんとは定期的にメールのやり取りをしたりしてた。

(ヤーさんのお店どこにあんだろう…。聞いてみよう!)

と思いながら、なかなか聞く勇気沸かなかった。
ある時、ヤーさんに「元気してますか?」とメールをした。
メールの返事は、「隠れてる。」とだけ返ってきた。
マズい状態なんだってすぐ分かった。

「大丈夫ですか?今どこにいるんですか?何でも言って下さい!!!」



ヤーさんは、その筋の人だとは思ってたけど。
ヤーさんも、ヤーさんの友達も知り合いも、皆能天気で良い人達ばっかりだった。
だから、実感が沸かなかったんだよね。どんだけ危ない世界なのかとか。
ヤーさんとなつきさんが結婚しない理由も、もし結婚してる中でヤーさんが内側に入ったら、
色々めんどくさいからだろうなーって思ってたし。

でも、その「隠れてる。」を境に連絡が取れなくなった。
その連絡で途切れるのは流石に怖くて、ほんと久しぶりに電話をかけてみた。

コールが鳴るだけで、取らなかった。

その後、音信不通になった。



573 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 01:38:09.19 ID:nAU8PseE0
メールは送れるし、電話もかかる。
だけど、ヤーさんからのレスは一向にこなかった。

それから、メールを送ったらエラーメールが返ってきた。
心配だったから、エラーメールが返ってきて凹む間もなかった。
もしそんな状況が続いてる中で、メールも電話もウザいだろうなとは思ってたけど。
でも、本当に心配してるのに変わりはなくて。
とにかく、ヤーさんからの「元気しとんで。」って一言が聞きたくて。


電話をかけてみた。



今まで5年間ずっと繋がってたヤーさん。
その間にも、「今逃げとんで!(笑)」っていう冗談なのか本気なのか分からん返事がきた事も、
何回もあった。
でも、電話口から聞こえる






「お客様のおかけになった電話番号は、現在使われておりません。」








もうヤーさんとの繋がりがなくなった。



578 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 01:51:41.30 ID:nAU8PseE0
ヤーさんとの繋がりがなくなって、今月で1年が経った。
ヤーさんが今どこにいて、何をしているのかはさっぱり分からない。
ヤーさんの街は無意識に徘徊したり、住んでいた○○の街をくまなく歩き回った。
お店にいた時は姿を見かけたりしたのに、それ以降ぱったり見かけなくなった。
あの後も、ずっとお店に働いてた。
ヤーさんに自分のお店を紹介する時に、お店の住所も連絡先も送ってあったから。
だから、もしかしたらひょっこりヤーさんが来るかもしれないって。
ずっと待ってた。

ヤーさんに嫌われたか…縁切られた…か、それで構わない。
寧ろ、そっちのだと嬉しいし、そうあって欲しいと願った。
ヤーさんが元気でいてくれれば。

いつかヤーさんの話をしようと思い始めたのは、3.11があってからだった。
衝撃的だったし、ヤーさんの事は相変わらず心配だった。
転職したりで、色々あったから、すぐに語るのは無理だった。
何でここを選んだかは分からんけど、自然とスレ立ててた。

初めてのスレ立てだし、マジ半年ROMってろレベルなんだけど、
みんながレスしてくれたり、応援してくれるのが、すげー嬉しかった。

クドいし女みたいな感じだしやったら長いのに、今日まで付き合ってくれてほんとありがと。


特定は怖いから、もし万が一自分の事特定した人がいたら、胸に溜めといてほしい。
もし、張本人であるヤーさんがこれ見てたら、まぁ分かるよね。
何が言いたいかって。

だから、最後にヤーさん宛にレス残したい。
短いけど。



587 :1 ◆WcnxDICUt6 2011/11/16(水) 02:04:21.37 ID:nAU8PseE0
ヤーさん。
このスレッドがもし読めるのであれば、多分自分がどれだけヤーさんに対して、
想いを寄せていたか分かると思います。
もうあれこれ言わなくても分かると思いますが、これだけ言わせて下さい。
本当に、心から、愛してました。
そういう想いを教えてくれて、本当にありがとうございました。
元気で頑張って下さい。
また、親子丼作って下さいね。





もし、ヤーさんに街中でバッタリ会う事が出来たら、その時はちゃんと言おうと思う。
愛してたって事を。
後悔してもしきれない事が多すぎて、それにこれでも書きたりない位だよ。

>>575がレスしてくれたけど、
「後から後悔する人ほど 行動していない。」
ってのが、グッときたよ。

あの時は必死に頑張ってるつもりだったし、もうこれだけすれば後悔しない!と思ってた。
だけど、いざ繋がりがなくなると、もうヤーさんが生きてるかどうかも分からんし。

だから、ヤーさんに会う事が出来たら、その時は気持ちを伝えたい。
恥ずかしさとか緊張とか、そんなのでブレーキかけてる場合じゃない。
スレの中でも書いたけど、「好き。」とか「愛してる。」って言葉は要らない。
それは、ヤーさんにだけ通用するもの。
自分は、ヤーさんにきちんと言わなきゃいけない。
まぁ、ヤーさんの事だから、「知っとったけどな(笑)」て言うと思うけど。

何か文章ぐちゃぐちゃでごめん。そして、ヲチとかなくてごめん。


いやーでも。
ヤーさん、ほんと愛してました。



591 :名も無き被検体774号+ 2011/11/16(水) 02:06:55.45 ID:bY2BQJjW0
乙 恋愛したくなった


602 :名も無き被検体774号+ 2011/11/16(水) 02:15:44.47 ID:uAC+3RZl0
1さんお疲れです
ヤーさんまじでどうしたんや・・・













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