- 1: ◆YAe/qNQv0cvW 2014/08/14(木)21:38:05
- ――ひまわりは眠い目を擦り、ゆっくりと上体を起こした。「まだ眠いよ……」「文句言わない。ほら、仕事に遅れるぞ?」「うぅ……分かったよ……」不満そうにふてくされ、着替えはじめる。彼女は去年から会社勤めを始めている。と言っても、朝は弱いし夜更かしも止めない。ちゃんと教育してきたつもりなんだけどな。がさつで大雑把……ひまわりは、間違いなく母ちゃんの娘だな。「――お兄ちゃん!行ってきます!」「こらひまわり!ちゃんと父ちゃん達に挨拶したのか!?」「えええ!?時間ないよ!」「時間がないのはお前のせいだろ!ほら!さっさと挨拶する!」「……分かったよもう!お兄ちゃんは変なとこだけ真面目なんだから!」ひまわりはスーツ姿のまま、仏壇の前に手を合わせる。「――お父さん!お母さん!遅刻しそうだけど行ってきます!」そう叫ぶやいなや、ひまわりは忙しく玄関を飛び出していった。「……ほんと、騒々しい奴だな……」窓から走っていくひまわりを見送った後、今度はオラが仏壇の前に座る。「……父ちゃん、母ちゃん。ひまわりは今日も元気です。――行ってきます」窓の外から、家の中に暖かい日射しが射し込んでいた。
- 2: 名無しさん@おーぷん 2014/08/14(木)21:38:36 ID:qlONYsMrb
- 期待
- 3: 名無しさん@おーぷん 2014/08/14(木)21:39:40 ID:3HpzmpTHH
- なんか始まってるぅぅぅぅぅ
- 5: 名無しさん@おーぷん 2014/08/14(木)21:40:33 ID:f9tMesHuo
- なんでクレしんSSはこうも重いのだ…
- 8: 名無しさん@おーぷん 2014/08/14(木)21:42:30 ID:fj143bPmb
- ハンカチ用意してきた
- 10: 名無しさん@おーぷん 2014/08/14(木)21:43:19 ID:fe5TVMiNb
- ワロタ(´;ω;`)
- 11: 名無しさん@おーぷん 2014/08/14(木)21:44:45 ID:9RyNsdr8q
- 期待
- 12: ◆YAe/qNQv0cvW 2014/08/14(木)22:00:22
- 「――野原くん、この企画の件だが……」「はい。これはですね……」会社の中で、オラと係長は、次の企画について話をしていた。この会社に勤めてもう9年……仕事にもすっかり慣れた。高校卒業と同時に入社したこの会社は、会社の規模は小さいが給料がいい。おまけに上司も温かみのある人が多く、色々とオラを助けてくれている。「――あ、もうこんな時間!帰らないと……」「ああ野原くん!この後、一杯どうかね!」「あ……すみません係長、これから家でご飯を作らないといけないので……」「少しくらいいいじゃないか」「はあ……でも、妹がお腹を空かせて帰りますし……」「……そうか。キミは、妹さんと二人暮らしだったな……分かった。早く帰ってあげなさい」「本当にすみません。それでは……」足早に会社を出て、そのまま家に向かう。その帰りにスーパーに寄り、食材を購入する。ひまわりは料理が苦手だ。たまに教えるんだが、母ちゃんに似たのか、飽きっぽくてすぐに止めてしまう。ホント、似なくていいところばかり似るもんだ……
- 13: ◆YAe/qNQv0cvW 2014/08/14(木)22:05:02
- 「――ただいまー!」大きな声を出して、ひまわりが帰って来た。そしてスーツのまま、台所へ駈け込んで来た。「お兄ちゃんお腹空いた!今日のごはん何!?」「クリームシチュー。好きだろ?」「うん!大好き!」ひまわりは目を輝かせながら、鍋の中を覗きこむ。そして大きく匂いを嗅ぎ、満足そうに息を吐いた。「こらこら。先に手を洗ってきな。ごはんは、その後だ」「ええ!?いいじゃんべつに……」「だ~め!」「ぶー……」渋々、手を洗いに行った。これも何度目の光景だろうか。行動が全く進歩しない妹に、少しばかり不安を感じる。これじゃ、嫁の貰い手もないだろうな。
http://hijikisokuhou.doorblog.jp/archives/9144116.html【涙腺崩壊】クレヨンしんちゃんに隠されたもう1つのエンディング!?しんのすけとヒマワリの家族の絆に涙が止まらない
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